ケリー米国務長官が自転車事故で右脚骨折、核協議に影響も | Reuters
ケリー米国務長官(71)が31日、フランス東部シオンジエで自転車事故に遭い、右脚の大腿(だいたい)骨を骨折した。ジュネーブの病院に搬送されたが、命に別状はないという。
事故を受け、ケリー長官は予定されていたマドリードとパリへの訪問をキャンセルした。パリではイラクのアバディ首相や有志国などと過激派組織「イスラム国」への対応を協議することになっていた。
ケリー長官はスポーツ好きで知られ、外遊中にもサイクリングを楽しむことが多かったという。事故後、同行していた医師や救急医療隊員の救急処置を受け、ヘリコプターで病院に運ばれた。
長官は30日、ジュネーブでイランのザリフ外相と会談し、核開発問題について協議。国連安保理常任理事国5カ国にドイツを加えた6カ国とイランによる協議は6月30日を合意期限としているが、今回の事故が協議に影響を与える可能性もある。
米国務長官 自転車で大けが 外交日程に影響も NHKニュース
アメリカ国務省の声明によりますと、ケリー国務長官は、イランの核開発問題の解決を目指す交渉でザリーフ外相と会談するためスイスのジュネーブを訪問中の31日朝、自転車に乗って隣国のフランス国内に入ったところで転倒し、右足の大たい骨を折る大けがをしたということです。事故当時、ケリー長官には医師が同行していて、ケリー長官はヘリコプターで病院に運ばれ緊急の手術を受けたということです。
ケリー長官は命に別状はなく、容体も安定しているということですが、急きょアメリカに帰国し、ボストンの病院で治療を受けることになりました。
このため、先月31日からスペインのマドリードを訪れラホイ首相らと会談する予定や、今月2日にフランスのパリでISの対策を協議する国際会議への出席の中止を決めるなど、今後の外交日程に影響が出る事態になりました。
ただ、アメリカ国務省は、パリでのIS対策の国際会議について「遠隔地からでも参加する」と、ケリー長官が何らかの形で参加すると説明しています。
ケリー長官は、外遊先でも趣味の自転車を楽しむ姿がたびたび伝えられていました。