1860年代にアメリカで起きた南北戦争で、奴隷制の存続を求めた当時の南部連合の軍が使用していた旗は今も南部の伝統や誇りとされ、南部連合に属したサウスカロライナ州では、この南軍の旗が州の議事堂のそばに掲げられてきましたが、人種差別を思い起こさせるという批判もあります。
先月17日、サウスカロライナ州で黒人の男女9人を銃で撃って殺害したとして起訴された白人の男がこの旗を好んで使っていたことから、旗が掲げられることの是非を巡って議論が起こり、9日、州議会は、旗を撤去する法案を可決しました。
これを受けて10日、南軍の旗を降ろす儀式が行われ、多くの住民が見守り、拍手が沸き起こるなか、旗はゆっくりと降ろされました。旗は今後は、州の博物館で保管されることになっています。
これで、旗の扱いを巡る議論は一つの決着となりましたが、保守派の住民の反発も予想されるほか、南軍の旗を州の旗に取り入れているところもあり、アメリカでは、今後もこの旗と人種を巡る議論が続くものとみられます。
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20150627#1435401484
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20150624#1435142431
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20150622#1434970272