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仏地方選は極右が一転全敗、右派野党優勢・社会党は退潮鮮明 | Reuters

フランス地域圏議会選(2回投票制)の第2回投票が13日実施された。開票率84%時点の公式発表によると、第1回投票で躍進した極右の国民戦線(FN)は本土13地域圏のいずれでも勝利を逃した。2017年大統領選出馬を目指すルペン党首にとって手痛い結果となった。


サルコジ前大統領が率いる共和党を中心とする右派連合が7地域圏、オランド大統領の社会党が5地域圏を制した。しかし全敗したとはいえ、国民戦線の得票率は同党としては過去最高を記録しており、右派連合、社会党ともに勝利を祝うムードではない。特に、2010年の前回選挙では22中21の地域圏を掌握していた社会党の退潮は鮮明だ。


6日に行われた1回目の投票は、パリ同時多発攻撃を受けて国民の間で治安や移民をめぐる警戒感が高まっていたことを背景に、移民の排斥などを訴えるルペン氏の国民戦線が全国得票率1位に躍進した。


危機感を募らせた社会党は、ルペン党首が候補者となっている北部と、ルペン党首のめいが立つ南東部で第2回投票を辞退。国民戦線の勝利を阻むため、右派連合に投票するよう呼び掛ける「奇策」に打って出た。


バルス首相(社会党)は「安心したり、勝利に酔ったりする場合ではない。極右が突き付けた危険が去ったわけではない」と強調した。


サルコジ前大統領も、国民戦線が高い得票率を集めたことについて「われわれを含むすべての政治家に警告となった」と述べ「国民が心配していることについて、真剣な議論を行うべきときだ」としている。


開票率84%時点では、北部地域圏における得票率は、右派連合が57.2%、国民戦線が42.8%。また、南東部地域では、右派連合の得票率53.7%に対して、国民戦線は46.2%にとどまった。


ルペン党首は、国民戦線への追い風は選挙のたびに高まっていると強調。南東部と北部で社会党の勢力が「完全に絶えた」ことを歓迎したほか、社会党などが展開した「反ルペン」キャンペーンを非難した。

仏 極右政党が大きく躍進 第1党には届かず NHKニュース

フランスでは今月6日、全国17の州議会議員選挙の1回目の投票が行われ、先月の同時テロ事件で治安に対する不安が高まっているのを背景に極右政党の国民戦線が、6つの州でトップに立つなど全体で最も多くの票を集めました。しかし、いずれの州でも、得票率が50%を超える政党がなかったことから、13日にすべての州で決選投票が行われました。
選挙の焦点は国民戦線が初めて州レベルで第1党になるかどうかでしたが、開票の結果、いずれの州でも第1党には届きませんでした。
その要因としては1回目の投票で、国民戦線の躍進に危機感を持った有権者がより多く投票所に足を運んだことや、与党・社会党の左派連合が国民戦線の勢いをそごうと一部の州で決選投票を辞退し、支持者に対しライバルの野党・共和党に投票するよう呼びかけたことがあります。
ただ、全国での国民戦線の得票率は開票がほぼ終わった時点で27%余りと、10%に満たなかった前回、5年前の選挙から大きく伸ばし、各州での議席も大幅に増やしました。
国民戦線がフランスの政界で存在感を高める結果となり、支持が拡大したことで今後、フランスの移民政策などに影響が出ることも予想されます。