普天間基地の移設計画を巡り、沖縄県は、名護市辺野古の埋め立て承認の取り消しを国土交通大臣が一時停止したことは違法だとして、国と地方の争いを調停する国地方係争処理委員会に審査を申し出ましたが、委員会は先月、審査の対象にならないとして却下しました。
これについて、沖縄県の翁長知事は１９日、記者会見を開き、「国と地方自治の在り方をしっかり捉えてやらないと、将来に禍根を残す。私たちが正しいと思っているので、けじめをつける必要がある」と述べました。
そのうえで、審査の結果に不服がある場合は高等裁判所に訴えることができるとする地方自治法の規定に基づき、国土交通大臣を相手に新たに裁判を起こす方針を明らかにしました。
普天間基地の移設計画を巡っては、国が知事の代わりに承認取り消しを撤回する代執行を求めて行政訴訟を起こした一方で、沖縄県も先月、移設工事を止めるための国を相手にした裁判を起こしていて、国と沖縄県の間で行われる裁判は今回で３件目となります。
