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アメリカの連邦最高裁判所はことし4月、制裁のため国内で凍結されていた日本円で2000億円近くに上るイラン中央銀行の資産について、1983年に中東レバノンで起きたアメリカ軍などに対するテロ事件の遺族などに分配することを認める判断を下しました。
原告側は、テロ事件を起こしたイスラムシーア派組織は、同じシーア派の大国イランの支援を受けていたと訴えていました。
これについて、イランのロウハニ大統領は15日、首都テヘランで行った演説でイランの事件への関与を否定したうえで、「アメリカの司法判断は認められず、黙っているべきではない」などと述べ、資産を取り戻すため、損害賠償を求める訴えを国際司法裁判所に起こしたことを明らかにしました。
1979年にイランで起きたイスラム革命以降、鋭く対立してきたイランとアメリカは、去年7月、核開発問題を巡る最終合意に達するなど、関係改善につながる動きも見せていますが、新たな問題を抱えることになりました。