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この裁判は、ミャンマーの少数派のイスラム教徒ロヒンギャに対する迫害が、大量虐殺などを禁じたジェノサイド条約に違反しているとして、イスラム教徒の多い国や地域を代表して西アフリカのガンビアミャンマー政府の責任を問うため提訴しました。

オランダのハーグにある国際司法裁判所は、10日から3日間の日程で審理を始めました。

初日は原告のガンビア側が発言し、国連調査団の報告書などをもとにミャンマー西部の村の複数の事例をあげ、女性や子どもを含むおおぜいのロヒンギャミャンマー軍の兵士によって殺害された疑いがあると主張しました。

そのうえで、ミャンマー国内にとどまっているロヒンギャの人たちは、今も命の危険にさらされていると訴え、迫害行為をすぐにやめさせるための暫定的な指示を出すよう裁判所に求めました。

一方、ミャンマー側は、アウン・サン・スー・チー国家顧問がみずから弁護団を率いて被告側の席に座り、3時間以上に及ぶ原告側の訴えを聞いていました。

11日は、ミャンマー側が発言する予定で、ノーベル平和賞受賞者でもあるスー・チー氏がどのような主張をするのか注目されます。

オランダのハーグにある国際司法裁判所では現地時間の10日朝、ミャンマー弁護団を率いるアウン・サン・スー・チー国家顧問が乗った車が警備の車に先導されて到着しました。

スー・チー氏は、報道陣の問いかけには応じず建物の中に入り、審理が終わって法廷から出てきた際も無言のまま車に乗り込んで裁判所をあとにしました。

裁判所の前には、ヨーロッパ各地に避難して暮らしているロヒンギャの人たちが集まり、「われわれは正義を望んでいる」などと声をあげ、ミャンマー政府に対して厳しい判断を下すべきだと訴えていました。

一方で、スー・チー氏を応援するミャンマー人も裁判所前に集まり、現地の警察は2つのグループが衝突することのないように監視していました。

ミャンマーの最大都市ヤンゴンでは、スー・チー氏を応援しようという大規模な集会が行われました。

集会はスー・チー氏が率いる与党などが主催し、参加した人たちは、街の中心部を目指して行進し、集結場所となったヤンゴン市役所前の大通りは人々で埋め尽くされました。

参加者は「スー・チー氏はロヒンギャ問題に公正に対処しているので、裁判でも勝つと思います」などと話していました。

ミャンマー国内では、スー・チー氏が弁護団を率いて国際司法裁判所に出廷したことについて「ミャンマーを守るために立ち上がったものだ」として称賛する声が多く、こうした集会が各地で行われています。

アメリ国務省財務省は、国連の人権デーにあたる10日、ミャンマーパキスタン、それにリビアなどで人権侵害に関わったとして20人に対する制裁を発表しました。

このうちミャンマーでは、少数派のイスラム教徒のロヒンギャの人たちの迫害に関わったとして、ミャンマー軍のトップ、ミン・アウン・フライン司令官を含む軍の幹部4人に対して経済制裁を新たに科しました。

4人はすでにアメリカへの入国を禁じる制裁の対象になっていて、ドル資産の凍結や取り引きなどを禁じる新たな制裁が加わることになります。

またサウジアラビアでは、去年、著名なジャーナリストのカショギ氏が殺害された事件に関わったとして、事件現場のトルコにあるサウジアラビア総領事館の当時の総領事に対してアメリカへの入国禁止の追加制裁を発表しました。

トランプ大統領をめぐっては、人権や民主主義といったアメリカの伝統的価値観を軽視しているという批判が根強くありますが、トランプ政権の高官は「アメリカは人権侵害と闘う世界のリーダーだ」と反論しています。

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