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ロシア イラン軍基地からシリアへ初の空爆 | NHKニュース

ロシア国防省は16日、イラン西部のハマダンにあるイラン軍の基地からツポレフ22M3型爆撃機スホーイ34型爆撃機を出撃させ、シリア北部のアレッポと東部のデリゾール、北西部のイドリブで空爆を行ったと発表しました。ロシアの複数のメディアによりますと、シリアへの空爆でロシア軍がイラン軍の基地を利用するのは初めてです。


空爆では、過激派組織IS=イスラミックステートや国際テロ組織アルカイダ系のヌスラ戦線から名前を変更した武装組織の弾薬庫などを破壊したということで、ロシア側は、ロシア領内の基地から出撃するよりも爆撃機の燃料の節約につながると説明しています。一方、イランの最高安全保障委員会のシャムハニ事務局長は、国営通信に対し、「イランとロシアは戦略的に連携し、施設を共有している」と述べ、ISなどを壊滅させるまでロシアやシリアと連携していく考えを示しました。


ロシアとイランはシリアのアサド政権に対し軍事的な支援を続けていますが、軍事協力をアピールすることで、反政府勢力を支援する欧米や湾岸諸国をけん制するねらいがあるものとみられます。

ロシアがイランの基地を利用してシリアへの空爆を行ったとしていることについて、アメリカ主導の有志連合のガーバー報道官は16日、双方の間の偶発的な衝突を防ぐための通報制度を使って、ロシア側から事前に空爆実施の連絡を受けていたことを明らかにしました。


一方、ロシアが空爆したとするシリア国内の3つの地域のうち、北部のアレッポと北西部のイドリブの2か所については、「これらの地域ではISの集団は見ていない」と述べて、IS以外の勢力を空爆した可能性を示唆しました。さらに、アメリ国務省のトナー副報道官は記者会見で、「現在、状況を分析中だ。残念だが予想していなかったことではない。ロシアは、ISなどの過激派だけでなくシリアの穏健派の反政府勢力に対しても空爆を続けてきただけに、このような行為は事態を複雑にするだけだ。ロシアがイラン国内の基地を使用し空爆を行ったことが確認できれば、イランに対する国連安全保障理事会の決議に違反する可能性がある」と指摘し、ロシアとイラン側の行動に警戒感を示しました。


そして、今後もロシアがイラン国内の基地を使用して空爆を続けるかどうかは不透明だとしたうえで、この件をめぐってアメリカのケリー国務長官とロシアのラブロフ外相が電話で会談し、懸念を伝えたことを明らかにしました。