米高官 ドゥテルテ大統領の「決別」発言に理解示す | NHKニュース
フィリピンのドゥテルテ大統領が先週、中国を訪問した際に「軍事的にも経済的にもアメリカと決別する」と述べたことについて、アメリカ政府は、発言の真意などを確かめるため、ラッセル国務次官補をフィリピンに派遣しました。
ラッセル次官補は24日、首都マニラでヤサイ外相と会談し、会談後、記者団に対して「『決別』が、フィリピン政府が国益に基づいて外交政策を決めることを意味するのであれば、修正の必要はない」と述べ、フィリピン側の説明に理解を示しました。そのうえで、「アメリカはフィリピンにとって安定した信頼される同盟国であり続ける」と述べ、今後も同盟関係を発展させていく方針を強調しました。
一方、ヤサイ外相も会談後、「発言はアメリカとの外交関係の見直しを求めたものではない」と述べたうえで、アメリカ側からは理解が得られたと説明しました。
今回の会談で、アメリカ政府は、ドゥテルテ大統領の発言の真意に一定の理解を示す形となりましたが、中国との関係をこれまでよりも重視するドゥテルテ大統領と今後どのような関係を築いていくのか、不透明な状況が続いています。