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フランスで29日に行われた社会党など左派勢力の予備選挙の決選投票は、前の教育相のアモン氏と前の首相のバルス氏との間で争われ、日本時間午前4時半すぎの時点でアモン氏が58%余りの票を獲得して勝利しました。


アモン氏は勝利宣言を行い、「大統領選挙に向けて皆さんから力をもらった。未来志向の新しい左派が今、求められている」と述べました。


アモン氏は49歳。3年前、オランド大統領の下で教育相に就任しましたが、財政緊縮路線などに反発して4か月で辞任しました。


予備選挙では、貧困対策として、すべての国民に毎月一定額を支給するベーシックインカム制度の導入を掲げるなど、左派色を強く打ち出して広く支持を集めました。


左派の統一候補が決まったことで、大統領選挙の主要な候補が出そろい、選挙戦が本格化することになります。


大統領選挙では、中道右派の野党・共和党のフィヨン元首相や極右政党・国民戦線のルペン党首が有力候補と見られているほか、前の経済相で中道的な立場を強調するマクロン氏が激しく追い上げています。


アモン候補は、厳しい雇用情勢などへの不満から支持率が低迷しているオランド大統領との違いをいかに打ち出せるかが課題となっています。

フランスの大統領選挙で有力候補の1人と見られている中道右派の統一候補、フィヨン元首相(62)は、公的部門の雇用をおよそ50万人削減する一方、法人税を大幅に引き下げるなど、企業を積極的に支援して景気の回復を図る方針を示しています。


また、同性婚カップルの養子縁組みを制限するなど保守色を前面に出しているほか、フランスで相次ぐテロを受けて治安対策の強化を訴え、国の安全を脅かすと見なされた外国人を国外追放処分にするなどと主張しています。


外交面では29日、パリ郊外で開いた演説集会で、アメリカ第一主義を掲げるトランプ大統領について、「自国の利益に皆を従わせようとしている。われわれはアメリカの家臣ではない」と述べ、強い不快感を示しました。


一方で、ロシアとの関係構築には積極的な立場で、「プーチン大統領と率直に、誠実に対話を重ねる」と意欲を示しています。


フィヨン氏は、これまで複数の世論調査でほかの候補をリードしていましたが、妻が勤務実態がないにもかかわらず議員秘書として多額の給与を受け取っていたとする疑惑が取り沙汰され、検察当局が公金横領の疑いで捜査に着手する事態になっています。


フィヨン氏は29日の集会で、支持者を前に疑惑を強く否定しましたが、これまで清廉なイメージを打ち出してきただけに、選挙戦で打撃となる可能性が出ています。

フランスの大統領選挙で有力候補の1人と見られている極右政党、国民戦線のルペン党首は、政府はこれまで難民や移民を無制限に受け入れてきたと批判し、厳しい制限を設けると訴えているほか、自国産業の保護を重視する姿勢を強調しています。


また、EU=ヨーロッパ連合に反対する立場で、通貨や国境管理などで、「国の主権」を取り戻せるようEUと交渉し、交渉が破綻した場合には、EU離脱の是非を問う国民投票を行う考えを表明しています。


今月には、アメリカのトランプ大統領の就任に合わせてヨーロッパ各国の右派や極右政党の党首らとドイツで集会を開き、トランプ政権の誕生を歓迎したうえで、難民や移民の受け入れの制限を改めて主張しました。


ルペン党首は、治安対策や難民の受け入れに反発している有権者や、経済のグローバル化から取り残されたと感じている有権者から支持を集めていて、今月行われた世論調査では支持率でトップに立っています。