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北朝鮮が先月2回目のICBMの発射実験に成功したと発表したあと、制裁の強化を求めるアメリカは、北朝鮮に影響力を持つ中国が十分な役割を果たしていないと批判し、圧力の強化を迫っています。


これに対して中国の劉結一国連大使は31日、国連本部で開いた記者会見で記者からの質問に答えました。


この中で劉大使は、北朝鮮のさらなる発射実験に反対するとしたうえで、「別の国が『すべての選択肢がテーブルにある』という緊張を高めるような言葉を使ったり、戦略的なシステムを配備しようとしている」と述べて、北朝鮮だけでなくアメリカも朝鮮半島の緊張を高めていると批判しました。


そのうえで、劉大使は「中国にいくら能力があったとしても成果は上がらない。なぜならアメリカと北朝鮮が事態を正しい方向に動かす主要な責任を負っているからだ」と述べて、中国の責任を問うアメリカに反論し、制裁の強化ではなく、無条件で対話に戻るべきだという中国の立場を強調しました。


北朝鮮ICBM大陸間弾道ミサイルの発射実験に成功したと発表したことを受けて、アメリカのティラーソン国務長官は、先月28日、中国とロシアについて、「北朝鮮の核・ミサイル開発の主要な経済的支援者だ」として特別な責任を負っていると指摘しました。


こうした発言を受けて、ロシア外務省は、31日、声明を発表し、「モスクワと北京が北朝鮮を甘やかし、ミサイル開発などを許しているとして責任を転嫁しようというアメリカなどの試みは根拠のないものだ」と批判しました。


そのうえで、「武力の使用や脅しは行わないというロシアと中国の対応を今こそ思い起こすべきだ」と、あくまでも対話による解決を目指すべきであり、最新の迎撃ミサイルシステム「THAAD」を配備するなど、北朝鮮への圧力を強めるアメリカにこそ責任があると反論しました。


ロシアは、アメリカ議会がロシアに新たな制裁を科す法案を可決したのに対し、国内に駐在するアメリカ政府関係者を減らす対抗措置をとると発表するなど、米ロ関係が悪化していて、北朝鮮情勢をめぐっても双方の対立が続くとみられます。