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サウジアラビアなどは、ことし6月「テロ組織を支援し、中東の安全を脅かしている」と主張して、カタールとの国交を断絶し、人の往来や物流を制限する経済封鎖を続けています。


これについてカタールのタミム首長は19日、国連総会で行った演説で、「カタールがテロ組織を支援しているという証拠は示されていない。なぜなら、その事実が存在しないからだ」と反論し、サウジアラビアなどの対応を強く非難しました。


そのうえで「主権を互いに尊重するという考えに基づいて、前提条件を設けない形での対話を改めて求める」と述べ、経済封鎖を続ける国々に対し、解決に向けた対話を呼びかけました。
ただ、双方の主張は平行線をたどっていて、国交回復の見通しは立っておらず、カタールに対する経済封鎖が長期化することも予想されています。


タミル首長は、国連総会に先立ってフランスのマクロン大統領やトルコのエルドアン大統領に支援を求めたほか、サウジアラビアと密接な関係を持つアメリカのトランプ大統領とも19日に会談するなど、各国の首脳が集まる国連の場を利用して問題解決の糸口を探るものと見られます。