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ジンバブエでは、今月15日、軍によるクーデターと見られる動きによって、37年にわたり国の実権を握ってきたムガベ大統領が軟禁状態に置かれ、これをきっかけに国民の間で大統領の辞任を求める声が高まっています。


こうした中、19日夜、日本時間の午前4時すぎから、ムガベ大統領が国営テレビを通じて緊急に演説を行いました。


この中で、ムガベ大統領は「最近、起きたことは、大統領や軍の最高司令官としての私の立場を脅かすものではない」と述べて、辞任は表明せず、大統領にとどまる考えを示しました。


ムガベ大統領をめぐっては、19日、与党の幹部らが緊急会合を開き、ムガベ大統領を党首から解任すると決定したばかりでしたが、ムガベ大統領は演説の中で「来月の党大会でも私が党首として指導していく」と述べ、与党の党首も辞任する考えはないと強調しました。


与党は、20日正午までにムガベ大統領に大統領を辞任するよう求め、応じなければ弾劾の手続きを進めると警告していましたが、ムガベ大統領はこれを無視したことになり、ジンバブエは混乱が深まっています。

ムガベ大統領の辞任を求める圧力は、現地時間の今月15日未明、軍によるクーデターと見られる動きから始まりました。


軍は、首都ハラレで国営放送を占拠して、各所に兵士を配置、戦車を街なかに展開するなどして大統領府などへの車の通行を厳しく規制しました。
軍の報道官はテレビを通じて「大統領周辺の犯罪者を排除するため、国の実権を掌握した」と宣言し、ムガベ大統領を自宅で軟禁状態に置きました。


来年の大統領選挙を前に、後継をめぐる権力闘争が激しくなる中、ムガベ大統領は、浪費癖があると国民から不人気の40歳差の妻、グレース氏(52)を後継者に推す動きを見せていました。
また、軍から大統領候補として支持を集めていたムナンガグワ副大統領を今月、突然解任しました。


軍は、これらに反発を強めて、クーデターと見られる動きに踏み切ったと考えられています。


軟禁状態に置かれたあとも辞任を拒み続けていると伝えられたムガベ大統領に対しては、18日に首都ハラレで数万人が参加して辞任を求める抗議デモが行われました。
さらに、19日には、与党が緊急の会合を開いてムガベ大統領を党首から解任することを決め、新たな党首には軍の支持を集めていたムナンガグワ元副大統領が就任する見通しになるなど、辞任に向けた圧力が高まっていました。


19日午後、ムガベ大統領と軍の司令官などとの間で2回目の会談が行われ、高まる辞任圧力に、ムガベ大統領が辞任を受け入れるのではないかという観測が広がりましたが、その後、ムガベ大統領本人が行った演説では辞任は表明せず、大統領にとどまる意向を示しました。


ジンバブエでは、今月15日に、軍が、クーデターと見られる動きによってムガベ大統領を軟禁状態に置いたことをきっかけに、国民の間で大統領の退陣を求める声が高まっています。


これを受けて、19日、首都ハラレでは与党の幹部らが緊急会合を開き、ムガベ大統領を党首から解任すると決定しました。
そのうえで、20日正午までに大統領職も辞任するよう求めることを決め、大統領が辞任しない場合、議会で弾劾の手続きを進めるとしています。


また、ムガベ大統領に代わる新党首には、大統領によって今月、突如解任されたムナンガグワ前副大統領が就任するということです。


与党の緊急会合の会場では、ムガベ大統領を党首から解任することが決まると、参加者たちが喜んで歓声を上げたりダンスを踊ったりする姿も見られました。


国民だけでなく、与党もムガベ大統領の退陣を求めることを鮮明に打ち出したことで、退陣への圧力が一層強まり、大統領の今後の対応に注目が集まっています。

ジンバブエの地元紙は、19日午後に行われたムガベ大統領と軍の司令官らとの2回目の会談の様子を写真とともに伝えました。


写真には、ムガベ大統領が、軍服を着た軍の司令官や警察のトップなどと握手をしている様子や、テーブルを囲んで向かい合い話をしている様子などがとらえられています。


会談に参加した関係者がムガベ大統領に敬礼している写真もあり、会談は大統領への敬意を表しつつ行われているように見えます。