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北朝鮮が29日未明、弾道ミサイルを発射し、青森県西方の日本のEEZ排他的経済水域に落下したものと見られています。これを受けて、安倍総理大臣は、29日午前6時35分ごろからおよそ20分間にわたり、総理大臣官邸でアメリカのトランプ大統領と電話で会談しました。


この中で、安倍総理大臣は「北朝鮮弾道ミサイルを発射し、核・ミサイル開発を執拗に追求していることが明らかになった。ミサイルは日本上空を通過しなかったが、4000キロメートルをはるかに超える過去最高の高度に達する軌道で、およそ50分間飛しょうした。ICBM大陸間弾道ミサイル級の射程を有していたと思われる」と述べました。


そのうえで、安倍総理大臣は「ミサイルの発射は断じて容認できず、日米、日米韓で結束して対応したい」と述べるとともに、アメリカ政府が北朝鮮を「テロ支援国家」に再指定したことを高く評価する考えを伝えました。


これに対し、トランプ大統領は、今回のミサイル発射に対して強い懸念を示したうえで、「圧力をさらに高めていく必要がある」と述べました。


そして、両首脳は、中国のさらなる役割が重要だという認識で一致するとともに、日米同盟のもと、北朝鮮の脅威に対処するための能力向上をさらに進めるなど、一層の圧力強化に取り組んでいくことや、国連安全保障理事会で日米、日米韓で緊密に連携していくことを確認しました。


安倍総理大臣とトランプ大統領による電話首脳会談は先月30日以来で、今回で17回目です。


トランプ大統領は、北朝鮮によるミサイル発射を受けて28日、ホワイトハウスで記者団に対し「この状況にわれわれは対処していく」と述べました。


そのうえで今回のミサイルの発射によって北朝鮮への対応が変わるかどうか記者団から問われたのに対し、「われわれの対応は何も変わらない。非常に深刻な事態だととらえている」と述べ、北朝鮮に対する圧力を最大化するというアメリカの方針を維持していく考えを強調しました。


またその場に同席したマティス国防長官は「北朝鮮ICBM大陸間弾道ミサイルを発射し、北朝鮮がこれまでに撃ったどのミサイルよりも高く飛んだ。北朝鮮によるミサイル開発は世界や地域の平和とアメリカを危険にさらす」と述べ、非難しました。


トランプ政権は先週、北朝鮮テロ支援国家に再指定していて、北朝鮮に対する圧力を強めるため引き続き、各国に協力を呼びかけるものとみられます。


トランプ大統領は来月、今の暫定予算の期限が切れ、新たな予算案を成立させる必要があることから、28日、ホワイトハウスで議会上下両院の与野党の幹部と会合を開く予定でした。


しかし、これを前にトランプ大統領ツイッターに「民主党は、不法移民を審査せずに入国させ、税金は上げたがっており、問題だ。私は取り引きしない」と書き込みました。


これに対し、民主党の上院トップのシューマー院内総務らは声明を出し、「合意をもたらさないショーの会合には出席しない」と反発し、会合を欠席しました。


トランプ大統領は記者団に対し「民主党は口ばかりで行動しないが、今回は議論さえしなかった」と批判したうえで、予算案が成立せず、政府機関が一部閉鎖する事態になれば民主党を非難すると述べました。


さらにツイッターに「北朝鮮によるミサイル発射のあと、政府やアメリカ軍の予算をつけることはこれまで以上に重要だ」と書き込み、民主党も協力すべきだとけん制するなど、対立が激しくなっていて、今後の審議に影響を与える可能性も出ています。


韓国軍の合同参謀本部によりますと、北朝鮮は日本時間の29日午前3時17分ごろ、西部のピョンアン(平安)南道ピョンソン(平城)付近から日本海に向けて弾道ミサイル1発を発射しました。


これについて、北朝鮮は日本時間の午後0時半から、国営テレビの「重大報道」を通じて政府声明として、「キム・ジョンウン朝鮮労働党委員長の立ち会いのもと、アメリカ本土全域を攻撃できる超大型の核弾頭の装着が可能な新型のICBM大陸間弾道ミサイル『火星15型』の発射実験に成功した」と発表しました。


発射は、通常より角度をつけて高く打ち上げる「ロフテッド軌道」が用いられ、「予定どおりの軌道を53分間にわたって飛行し、高度4475キロメートルに達した。アメリカなどによるさまざまな圧迫にもかかわらず、発射に成功したことは朝鮮人民の勝利だ」としています。


北朝鮮はことし7月にICBMと主張する「火星14型」を2発相次いで発射していますが、「火星15型」の発射を発表したのは、これが初めてです。