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EUの執行機関に当たるヨーロッパ委員会のユンケル委員長は12日、フランスのストラスブールにあるヨーロッパ議会で、今後1年間の施政方針について演説しました。

この中でユンケル委員長は、アメリカのトランプ政権が世界各国との協調に背を向け、自国第一主義の姿勢を強めていることを踏まえ、「われわれが世界の担い手になる時だ」と述べ、国際社会のまとめ役としてEUが結束するよう呼びかけました。

また離脱交渉を続けているイギリスに対しては、離脱後にEU加盟国と同じ特権的な地位にとどまることはできないと改めてくぎを刺しました。ただ、「イギリスは政治、経済、安全保障の面で常に緊密なパートナーであり続ける」とも述べて、離脱後もさまざまな分野で連携する考えを示しました。

一方、移民・難民の受け入れをめぐってEU加盟国の間で亀裂が生じていることから、連帯を呼びかけたうえ、2020年までに1万人規模の警備隊を配置して、不法移民を厳格に取り締まる方針を示しました。

さらに中国が影響力を強めるアフリカに対して、EUとしても投資を拡大し、今後5年間で1000万人分の雇用を創出する考えを明らかにしました。