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シンガポールで開幕するASEAN東南アジア諸国連合関連の首脳会議を前に、日本を訪れているアメリカのペンス副大統領は、13日午前、総理大臣官邸を訪れ、安倍総理大臣と会談したあと、正午すぎからそろって共同記者発表に臨みました。

この中で、安倍総理大臣は「地域のリーダーが一堂に会する東アジアサミットなどに先立ち、ペンス副大統領と綿密に政策のすりあわせを行うことができた。これは、日米同盟の強固な絆を示すものだ」と述べました。

そのうえで、北朝鮮問題をめぐって、朝鮮半島の完全な非核化に向け、北朝鮮による国連安保理決議の完全な履行が必要との認識で一致したことや、洋上で物資を積み替えるいわゆる「瀬取り」への対処でも日米が緊密に協力していくこと、さらに、日本人の拉致問題の早期解決に向けた緊密な連携についても確認したことを明らかにしました。

そして、安倍総理大臣は「北朝鮮には本来、豊富な資源と勤勉な労働力があり、問題が解決した暁には、明るい未来を描くことができる。その前提となる諸問題の解決に向けて、日米で引き続き連携していく」と述べました。

また、安倍総理大臣は「大きな国も小さな国もともに参加し、すべての国が繁栄できる『自由で開かれたインド太平洋』というヴィジョンの実現に向け、インフラ、エネルギー、デジタル分野における日米協力が着実に進展していることを歓迎した」と述べました。

そのうえで、「引き続き日米が主導して、オーストラリアやインド、ASEAN諸国などと連携しつつ、協力を一層強化していくことを確認した」と述べました。

さらに安倍総理大臣は、中国について、「先月の私の訪中の結果を説明し、日米両国が中国と建設的な対話を行うにあたって緊密な連携を継続することが重要との認識で一致した」と述べました。

一方、安倍総理大臣は、日米両国が交渉を開始することで合意しているTAG=物品貿易協定について、「9月に合意した日米共同声明に従い、日米双方の利益となるよう、日米間の貿易・投資をさらに拡大させ、公正なルールに基づく自由で開かれたインド太平洋地域の経済発展を実現していくことを再確認した」と述べました。

ペンス副大統領は13日午後、総理大臣官邸で安倍総理大臣と会談したあと、共同記者発表に臨みました。

このなかでペンス副大統領は「アメリカのインド太平洋地域への関与は強固だ」としたうえで、「この地域に権威主義や侵略が入り込む余地はない」と述べて、強硬な海洋進出や経済支援を通じて影響力を増す中国をけん制しました。

そのうえで日本などと連携して地域のインフラ整備を支援し、関与を強めていく方針を強調し、中国に対抗する姿勢を示しました。

一方、日本との貿易協定については「日本とは貿易が不均衡な状態が長すぎた。自由で公正かつ互恵的な貿易のために最もよい方法は2国間による貿易協定だ」と述べました。

そして、「交渉が完了すれば物品だけでなくサービスも含まれることになると確信している」として、最終的には物品だけでなくサービスも含む包括的な内容を目指したいという考えを示しました。

また北朝鮮の核問題については「最終的で完全に検証可能な非核化が実現するまで制裁は続く」と述べ、北朝鮮の完全な非核化が実現するまで圧力を緩めてはならないと改めて強調しました。

ペンス副大統領は13日午後、次の訪問地のシンガポールに向けて出発し、ASEAN東南アジア諸国連合との首脳会議などに臨むことになっています。