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財政制度等審議会20日、来年度予算案に向けた提言を財務省に提出しました。

この中では平成の30年間の財政や税制を振り返り、「受益の拡大と、負担の軽減・先送りを求めるゆがんだ圧力にあらがいきれなかった時代と評価せざるをえない」として財政の悪化に歯止めをかけられなかった政府などの財政運営を厳しく総括しました。

そのうえで、平成最後となる来年度の予算編成で焦点となっている、消費増税に伴う景気対策について、将来の財政の膨張につながらないようなものにすべきだと指摘しています。

また、社会保障の分野では、75歳以上の高齢者が医療機関の窓口で支払う自己負担の引き上げや、介護サービスの自己負担割合の原則2割への段階的な引き上げなど、改革を着実に進めるべきだとしています。

審議会の榊原会長は記者会見で、「平成の30年間にこれだけ借金体質が定着してしまった反省を踏まえて、来年度予算編成は、赤字体質を継続させない強い意志で取り組む必要がある」と強調しました。

財務省は、提言を踏まえて、来年度予算編成の詰めの作業を急ぐことにしています。