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 韓国の文在寅大統領は今年の8月15日「光復節記念演説」で次のように述べた。

「わが国民の独立運動は世界のどの国よりも熾烈でした。光復は決して外から与えられたものではありません。先烈たちが決死の覚悟で共に闘い勝ち取った結果でした。全国民が等しく力を合わせ成し遂げた光復でした」

 1945年8月、朝鮮半島(韓国)が日本の支配から解放され独立できたのは「先の大戦で米ソをはじめいわゆる連合国が日本との戦争に勝ち、日本が朝鮮半島に対する支配を放棄させられた結果だった」というのがこれまで国際社会を含む内外の定説だったが、文在寅演説はそれを「決して外から与えられたものではない」といって否定したのだ。

 つまり8・15解放・独立は自分たちの手で成し遂げられたのだと、歴史的事実に反する“宣言〟を堂々とやってのけたのだ。昨年の演説では単に「光復は与えられたものではありませんでした」としていたのを、今年はわざわざ「外から」を付けて自力解放を強調したのだ。

 これまで韓国の歴史教科書は、8・15の解放についてはおおよそ「連合国の対日戦勝によってもたらされたものだが、同時にわれわれの粘り強い独立運動の結果でもある」と記述してきた。いわば苦肉の“両論併記〟だが、それでも「連合国による対日戦勝」という厳然たる歴史的事実は無視できなかった。

 ところが今回、文在寅はその公認の歴史観を否定したのだが、演説を伝える韓国のメディアはどこもそのことを指摘しなかった。ということは、韓国のメディアあるいは記者たちはこの事実無視に何ら違和感を抱かなかったということである。

 韓国では近年、ドラマや映画それにメディア報道における「日帝モノ」はほとんどが抗日独立闘争モノである。しかもその内容は日本の官憲をバッタバッタと撃ち殺すような“戦勝物語”になっている。お馴染みの慰安婦モノだって、最後は日本軍の基地に抗日独立軍が攻めてきて少女たちを日本軍の魔手から救い出した(たとえば映画『鬼郷』)という話だし、昨年の映画『軍艦島』も朝鮮人炭鉱労働者が武装決起し、日本側との戦いに勝って島からの脱出に成功するというものだった。

 つまり韓国では今や「勝った! 勝った!」の「対日戦勝史観」が大衆の間で広がっているのだ。その方が楽しく悩まずにすむからだ。そのポピュリズム史観に乗って大統領も堂々と自力解放論を主張するにいたった。

 ソウル市の朴元淳(パクウォンスン)市長は19日の議会答弁で、元徴用工への損害賠償判決を巡る日韓関係の悪化を受け、市や公立学校などで使っている日本製品を韓国製品に変更できないか検討する考えを示した。朴氏は文在寅(ムンジェイン)政権を支える与党、共に民主党の有力政治家。

 朴氏は同日、日本製品の使用禁止を提案した議員の質問を受け、「日本の戦犯企業の製品をなぜ、政府や自治体が購入するのかという問題提起に十分共感する」と述べた。そのうえで「可能であれば、国産品で代用できないか、綿密に探ってみたい」と答弁した。

 ただ、朴氏は「政府の調達に関する協定は条約で、法律よりも上位にある」と説明。日本製品を締め出した場合、「条約に違反するという難しさもある」とも語った。

https://d1021.hatenadiary.jp/entry/2018/11/19/200218(徴用工問題に韓国政府が正式コメント)