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トランプ大統領は7日、ツイッターロシア疑惑の捜査を進めているモラー特別検察官について「情報を漏えいする、うそつきでコミーと親友だ」と書き込み、FBI連邦捜査局の前長官で大統領批判の回顧録を出版したコミー氏との関係を指摘したうえで「完全な魔女狩りだ」と捜査を批判しました。

また、モラー特別検察官が近くまとめるとも伝えられている捜査結果に関する報告書について「モラーの報告書に対抗するための報告書を準備する。こんな捜査は将来のアメリカ大統領に二度と起きてはならない!」と投稿し、いらだちを募らせていることがうかがえます。

ロシア疑惑をめぐる捜査では、先月、モラー特別検察官から寄せられた質問にトランプ大統領が書面で回答を提出し、捜査が大詰めを迎えているとされていて、その行方に高い関心が集まっています。

おととしの大統領選挙にロシアが干渉したとされる「ロシア疑惑」をめぐってはモラー特別検察官がトランプ陣営とロシアとの共謀がなかったかなどについて捜査しています。

大統領の元側近の2人はそれぞれ捜査当局との司法取引に応じ、ロシア疑惑の捜査に協力する姿勢を示してきました。

【元顧問弁護士 マイケル・コーエン被告】
トランプ大統領の元顧問弁護士、コーエン被告は、大統領選挙に絡んで選挙資金の不正な利用を禁止する法律に違反した罪などに問われています。

今月12日に予定されているコーエン被告の判決を前にモラー特別検察官は7日、裁判所にこれまでの両被告の捜査協力に関する書面を提出しました。

書面では、コーエン被告が2015年11月ごろからトランプ陣営に政治的な利益を提供できるとロシア人から連絡を受け、トランプ氏とプーチン大統領の会談を設定できると繰り返し伝えられていたことを証言したとしています。

そのうえで「捜査の中核となるロシア関連の案件について有益な情報を提供した」と指摘し、捜査に十分に協力したとして裁判所に適正な量刑を求めるとしています。

一方で、選挙資金違反などの捜査にあたったニューヨークの検察当局が提出した書面では、コーエン被告はモラー特別検察官への情報提供が不十分だとして、十分な刑期の禁錮刑が必要だと指摘しています。

【選対本部 元幹部 ポール・マナフォート被告】
選挙対策本部の元幹部、マナフォート被告は、ウクライナの親ロシア派の前大統領らのためにロビー活動を行って得た資金を海外の口座に隠したとして、国家に対する謀略などの罪に問われています。

マナフォート被告について、モラー特別検察官は書面で、海外のロビー活動などについて複数回にわたってうその供述をし、司法取引の合意を破ったと非難しています。

ロシア疑惑をめぐる捜査が大詰めを迎えているとされる中、今後、捜査の行方が焦点となっています。

ホワイトハウスのサンダース報道官は7日、声明を出しました。

マナフォート被告の書面については「書面はトランプ大統領に関して一切言及していない」としてトランプ大統領は疑惑には関わっていないと改めて強調しました。

そのうえで「メディアは何もないところからストーリーを作り出そうとしている」としてトランプ大統領に批判の矛先を向けるメディアを非難しました。

コーエン被告の書面については「これまで知られていなかった点について何ら価値のあるものはない。コーエン氏は繰り返しうそをついていた」として、書面には新たな情報はないと指摘しました。

ロシア疑惑をめぐる捜査のさなかにトランプ大統領から解任されたFBI連邦捜査局のコミー前長官が7日、非公開で行われた議会上院の委員会で証言しました。

委員会はコミー前長官の在任中の捜査に政治的な偏向があったのではないかとする与党 共和党が証言を求めて開かれました。

証言のあとコミー前長官は記者団の取材に応じ、FBIが政治的に偏向していることはないと改めて強調し、トランプ大統領FBIや司法省への非難を続けていると指摘し、「法の支配に対する攻撃だ」と批判しました。

出席した共和党の議員はロシア疑惑をめぐるコミー前長官の証言について「アメリカ国民はこの捜査がどのようにして開始されたのか知る必要があるが、それに答えていない」と述べて今後も追及を続ける構えを見せています。

これに対し民主党の議員は「共和党中間選挙で敗北して司法委員会をコントロールできなくなるため捜査を妨害しようと最後の抵抗をしている」と反発を強め、捜査が大詰めを迎えているとされる中、ロシア疑惑をめぐる与野党の対立も激しくなっています。

捜査では「トランプ陣営とロシアの共謀」と「トランプ大統領による司法妨害があったのか」が焦点となっています。

発端はおととしのアメリカ大統領選挙にロシアがサイバー攻撃などを通じて干渉したとされる問題です。

アメリカの情報機関はロシアの狙いがトランプ政権の誕生を後押しすることだったと断定。

そのロシアにトランプ陣営の幹部が接触していたことがメディアの報道などで次々に明らかになり、FBIが選挙干渉にトランプ陣営の関与があったのかどうかという共謀の捜査に乗り出します。

これに激しく反発したトランプ大統領は去年5月、コミー長官を突然解任し、その後、コミー氏が、トランプ大統領から捜査中止の指示と受け止められる発言があったなどと証言したことから、トランプ大統領による司法妨害の疑惑も新たに浮上します。

こうした中、司法省は独立性の高い特別検察官に元FBI長官のモラー氏を任命。

モラー特別検察官は当時のトランプ陣営の幹部や関係者の身辺を調べ、さまざまな罪で立件するとともに司法取引で捜査に協力させ実態の解明を進めているとみられています。

一連の捜査で、これまでにトランプ陣営の元幹部やロシアの情報機関の関係者など30以上の個人や団体が起訴されています。

モラー特別捜査官は当時のトランプ陣営の幹部の身辺を調べ、さまざまな罪状で訴追し、その結果として司法取引で合意して捜査に協力させています。

【元大統領補佐官 フリン被告】
その1人がトランプ政権で安全保障担当の大統領補佐官を務めたマイケル・フリン被告で、ロシアの駐米大使の会談内容について、FBIに虚偽の説明をしたとして去年12月に訴追されたあと司法取引に応じました。

モラー特別検察官が今月4日に裁判所に提出した書面では、フリン被告が「政権移行チームとロシア政府とのやり取りに関して直接の情報を提供した」などとし、疑惑解明に向けた重要な情報を提供したのではないかとの見方もでています。

【元顧問弁護士 コーエン被告】
トランプ大統領の元顧問弁護士 マイケル・コーエン被告はおととしの大統領選挙での選挙資金に関する法律違反のほか、トランプ大統領が経営していた不動産会社によるモスクワでの高層ビル事業をめぐり、議会に虚偽の証言をした罪を認めています。

コーエン氏はトランプ大統領の長年の「腹心」とも言われ、トランプ大統領のビジネスや家族をめぐる事情にも詳しいとされることから、疑惑を解明する上でカギを握る人物とみられています。

【選対本部元幹部 マナフォート被告】
国家に対する謀略などの罪に問われているトランプ大統領選挙対策本部の元幹部 ポール・マナフォート被告はことし9月、いったんは司法取引に応じました。

しかしモラー特別検察官によりますと、司法取引のあとも調べに対してうその供述を繰り返しているということです。

トランプ大統領アメリカのメディアに対し、マナフォート被告に恩赦を与える可能性も排除しない考えを示していて、マナフォート被告がみずからに不利な供述をしないよう引き止める狙いがあるとみられています。

アメリカのトランプ大統領は、7日、ホワイトハウスで記者団に対し、ロシア疑惑の捜査をめぐって関係の悪化が指摘され、先月、解任されたセッションズ前司法長官の後任としてウィリアム・バー氏を次の司法長官に指名することを明らかにしました。

バー氏は先月30日に亡くなったブッシュ元大統領のもとで司法長官を務めていて、トランプ大統領は「共和・民主両党に尊敬されている人物で、速やかに承認されることを期待している」と述べました。

バー氏は、去年、FBI連邦捜査局のコミー前長官を解任したトランプ大統領の判断を擁護する内容の寄稿をアメリカの主要紙にしていて、ロシア疑惑をめぐる捜査が大詰めを迎えているとされる中、司法省のトップの交代によって、捜査への影響がないか、注目されます。

また、トランプ大統領は、焦点になっていたヘイリー国連大使の後任人事について、国務省のナウアート報道官を指名することを発表し、「彼女は有能で仕事が速く、皆に尊敬されることになるだろう」と述べました。

アメリカのティラーソン前国務長官はことし3月、就任から1年余りで解任され、公の場にほとんど姿を見せていませんでしたが、6日、南部テキサス州の催しで地元メディアのインタビューに応じました。

この中でティラーソン氏は在任中を振り返り、トランプ大統領について「ほとんど規律がなく、本や報告書も読まず、多くの物事の詳細まで気にしない人のもとで働くのは大変だった」と述べました。

また、トランプ大統領はよく、これがやりたい、こうやりたいと言ったが、私は『大統領、やりたいことは分かりますができません。あなたがやりたいことは法律に違反します』と答えなければならなかった」などと暴露したということです。

これに対してトランプ大統領は7日、ツイッターに投稿し、ポンペイ国務長官はいい仕事をして誇りに思うが、前任のティラーソンは能力がなく、とても愚かだったので解任した。とんでもない怠け者だった」と非難しました。アメリカのメディアは2人の確執が改めて明らかになったとして異例の非難の応酬と大きく伝えています。