安保理の制裁決議で輸入禁止 北朝鮮の海産物 中国で販売 #nhk_news https://t.co/x4kDIPeOyk
— NHKニュース (@nhk_news) 2018年1月8日
北朝鮮の海産物が販売されているのは中朝国境に近い中国・東北部の一部の市場で、このうち、吉林省の市場では、年明け以降も、「北朝鮮の海鮮」と書かれた看板が掲げられた売り場で、生けすに入った多くのカニが売られていました。
価格は1キロ当たり、ズワイガニが日本円でおよそ2000円、毛ガニが2700円程度で、市場の関係者によりますと、密輸によって入ってきた北朝鮮の海産物が取り扱われていて、ロシアから仕入れるカニの半値以下だということです。
また、海産物の販売店が並ぶ吉林省にある別の通りでは、去年8月に国連安保理の制裁決議が採択された直後は休業していたものの、その後、営業を再開した店もありました。
海産物の販売業者の男性は「毎日仕入れている。制裁直後は厳しかったが、その後、北朝鮮の海産物は遼寧省の港から入っている」と話していました。
貿易関係者などによりますと、制裁によって取引量は大幅に減ったものの、北朝鮮の漁船が海上で中国の漁船に海産物を受け渡す形で密輸が行われ、主に遼寧省の東港から中国に入ってきているということです。
中国政府は制裁決議を厳格に履行する姿勢を強調していますが、密輸の取り締まりなどをどこまで徹底するのか、中国の対応に各国の視線が注がれています。
国連の安全保障理事会の制裁決議に基づいて中国政府が9日までに国内にある北朝鮮との合弁企業などの閉鎖を求めたことを受けて、対象企業が経営するレストランの一部では休業した店舗も出ています。
このうち、北朝鮮との国境に接する遼寧省丹東では、中心部にある北朝鮮の従業員が働くレストランの1つが8日までに休業し、8日夜は店内に明かりはともされず、人けもありませんでした。
関係者によりますと、レストランを運営していた企業は、今後、北朝鮮との合弁を解消したうえで、これまでと同様に北朝鮮の従業員を使って営業できる方法を模索しているということです。
一方、北京では、閉鎖の対象にならない、中国企業が運営する形で、北朝鮮従業員のビザの期限が迫るまで営業を続けるレストランも多いと見られています。
北朝鮮の貿易関係者の1人は「中国当局から出て行けと言われれば従うほかないが、できるかぎり事業を続けていく考えだ」と話し、制裁をかいくぐる方法を探る姿勢をうかがわせていました。