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国連安保理の外交筋によりますと、中国とロシアは28日、北朝鮮に対する制裁の緩和を求める報道機関向けの声明案を安保理に提出しましたが、アメリカは、北朝鮮による非核化が先だとして同意しなかったということです。


これについて、中国外務省の陸慷報道官は29日の記者会見で、「制裁決議には、北朝鮮による決議の履行状況によっては制裁の一時停止や一部解除を含む調整が必要だと書かれている」と指摘したうえで、「制裁そのものが目的ではない。安保理の行動は外交的な対話と朝鮮半島の非核化への努力を後押しするものであるべきだ」と述べ、制裁の緩和を検討すべきだという考えを重ねて示しました。


また、アメリカのポンペイ国務長官王毅外相との電話会談で、北朝鮮による洋上での物資の積み替え、いわゆる「瀬取り」による石油などの密輸を取り締まるよう協力を求めたことについて、陸報道官は「安保理の制裁決議を正確かつ完全に履行すべきだということが一貫した立場だ」としたうえで、「どの国の政府も確かな証拠に基づいて調査や処理を展開するべきだ」と述べ、原則的な立場を示すにとどめました。


30日付けの北朝鮮朝鮮労働党機関紙「労働新聞」は、キム・ジョンウン委員長が中国との国境に接する北西部・ピョンアン(平安)北道シンド(薪島)郡の農場を視察したと1面で写真とともに伝えました。


写真では、キム委員長が農場で栽培されている植物のアシを見て回る様子が写されていて、キム委員長は「アシによる繊維生産を活性化し、工場への繊維原料の供給を保証しなければならない」と述べたということです。


この地域には、2011年に中朝両国が共同開発に着手し、その後、開発が滞っている経済特区のファングムピョン(黄金坪)があり、党で中国とのパイプ役を務めるキム・ソンナム国際部副部長が視察に同行しました。


北朝鮮をめぐっては、中国の国連代表部が今月28日、北朝鮮に対する制裁緩和を求める報道機関向けの声明案を、ロシアとともに安全保障理事会に提出したことが明らかになっていて、キム委員長の今回の視察は、中国からの経済協力を念頭に行われた可能性があります。


NBCテレビが当局者の話として伝えたところによると、アメリカの情報機関は、北朝鮮が過去数か月の間に複数の秘密の施設で、核兵器の原料となる高濃縮ウランの生産を増やしていると分析しているという。


また、当局者は北朝鮮アメリカとの交渉の中で多くの譲歩を引き出すために、こうした施設を隠そうとする可能性があると判断しているという。


北朝鮮は核とミサイルの実験を停止しているが、ある当局者は「核物質の貯蓄や製造を減らしているという証拠はない」と指摘。「アメリカを欺こうとしている明白な証拠がある」と話しているという。