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アメリカのコーツ国家情報長官は13日、議会上院の情報委員会の公聴会で証言し、北朝鮮について「去年、ICBM大陸間弾道ミサイルを発射したのに続き、ことしもさらなるミサイル発射を行うと見ている」と述べ、今後も挑発行為を続けるという見通しを明らかにしました。


さらに、「北朝鮮核兵器やミサイルの放棄に向けた交渉は行うつもりがないと再三述べている」と指摘し、非核化に向けた交渉は難しいという見方を示しました。


そのうえで「われわれがどのようにこの問題に対処するか決断の時期が近づいている。われわれの目標は平和的な解決で、最大限の圧力をかけている。しかし、アメリカにとって死活的な問題になり得るという事実にも向き合わなければならない」と述べ、危機感を示しました。


一方、オリンピックで高まる南北の融和ムードについて、同じ公聴会に出席したCIA=中央情報局のポンペイオ長官は、韓国を訪れたキム・ヨジョン(金与正)氏が宣伝扇動部の幹部であることを忘れてはならないと指摘したうえで「核ミサイル開発に関する北朝鮮の戦略が変わったわけではない」と述べ、融和ムードに惑わされてはならないと強調しました。


韓国統一省のチョン・ヘソン(千海成)次官は、13日、ソウルに駐在する長嶺大使と面会し、ムン・ジェイン大統領と北朝鮮キム・ジョンウン金正恩朝鮮労働党委員長の妹、キム・ヨジョン氏らとの会談など一連の訪問について説明しました。


統一省によりますと、この中で、チョン次官は「われわれは、沈着、冷静に、南北関係改善の持続や北の核問題の平和的な解決に向けて国際社会とともに努力する」と伝え、日韓が緊密に協力することで一致したということです。


ムン大統領は、キム・ヨジョン氏らから南北首脳会談の開催を提案され、融和ムードがさらに高まった一方、会談で核問題についての言及を避けたことから、北朝鮮に核を放棄させるために圧力を最大限に強めるべきだとするアメリカや日本との姿勢の違いが浮き彫りになったという指摘も出ていました。


このため、ムン政権としては、国際社会とともに核問題の解決にも努力すると強調することで、日米との連携が乱れる懸念を打ち消す意図があるものとみられます。


中国政府の関係者がNHKに対して明らかにしたところによりますと、北朝鮮キム・ジョンイル金正日)総書記が死去してから8か月たった2012年8月、当時、北朝鮮のナンバー・ツーとされ、キム・ジョンウン委員長の叔父にあたるチャン・ソンテク氏が、北京で中国の胡錦涛国家主席と会談した際、「ジョンイル氏の後継にはキム・ジョンナム氏を就かせたい」という意向をひそかに伝えたということです。


これに対し、胡主席がどのように応じたのかはわかっていませんが、この密談の内容は中国の最高指導部のメンバーだった周永康・元政治局常務委員が、翌2013年初めにキム・ジョンウン氏に密告し、ジョンウン氏のげきりんに触れたチャン氏は、2013年12月に国家反逆罪などで処刑されました。


これについて、北朝鮮側は、中国の指導部が北朝鮮の国内に政権転覆の動きがあることを知りながら阻止しようとしなかったとして不信感を抱いたということです。一方、中国側も、北朝鮮が中国とのパイプ役であるチャン氏の粛清に踏み切ったうえ、その後も中国側の呼びかけを無視するかたちで核・ミサイル開発を進め、行動をエスカレートさせてきたことに不信感を募らせてきました。


中国と北朝鮮は、かつては緊密な関係にありましたが、キム・ジョンウン氏が最高指導者となったあと、一度も首脳会談が行われず、現在のように関係が悪化するようになったのは、北朝鮮の後継者問題をめぐるチャン氏の画策がきっかけとなり、双方が不信感を募らせてきたことが要因であることが明らかになりました。