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大相撲の新十両できのう支度部屋で付け人を殴ったことが明らかになった貴乃花部屋貴公俊が、春場所9日目の19日から休場することになりました。


十両14枚目の貴公俊は18日中日8日目の取組のあと、支度部屋で付け人を数発殴ったことを日本相撲協会の聞き取りに対し認めています。


貴公俊は18日の取組前に土俵下に控えるのが遅れ、審判長を務めた境川親方に注意を受けていて、取組が終わって支度部屋に戻ったあとに付け人に暴力をふるったと言うことです。


これについて、師匠の貴乃花親方が19日朝、京都府宇治市貴乃花部屋の宿舎で取材に応じ、暴行の事実を認めたうえで「土俵に上げることはできない」と述べて貴公俊春場所9日目の19日から休場することを明らかにしました。


相撲協会は19日、幹部が集まって貴乃花親方などから詳しく事情を聞いたうえで処分などの対応を検討することにしています。貴公俊は大相撲界で初めての双子の関取として注目を集め新十両の今場所、ここまで3勝5敗の成績でした。

貴公俊の師匠の貴乃花親方は19日朝、京都府宇治市の部屋の宿舎で取材に応じ、「きのうの夜、部屋に帰ってきてから事実を聞いた。暴力は一切いけないと厳しく育ててきたつもりだが、深刻なことが起きてしまい、大変申し訳なく思っている」と話しました。


そのうえで、「どんな理由があったとしても暴力はあるまじき行為で、殴られた力士の気持ちになれば全く言い訳はできない。相撲に勝つとか負けるとか以前の問題で、改めて厳しく指導していく」と沈痛な面持ちで話しました。

大相撲の十両14枚目の貴公俊は栃木県小山市出身の20歳。5年前に貴乃花部屋に入門し平成25年春場所初土俵を踏みました。幕下7枚目だったことしの初場所で5勝2敗の好成績を残して、今場所から十両に昇進していました。


貴公俊の双子の弟で同じ貴乃花部屋貴源治はすでに十両に昇進していて、大相撲で初めての双子の関取として注目を集めました。


ことし1月十両昇進を決めたときに行われた会見で貴公俊は「親方にも産んでくれた親にも恩返ししたい。弟と一緒に頑張っていきたい」と話していました。十両として初めて臨んだ今場所は中日を終えて3勝5敗の成績でした。


相撲協会八角理事長をはじめ理事や副理事などの幹部が春場所が開かれている大阪府立体育会館に集まり、午前10時ごろから臨時の会合を開いて対応を協議しました。


会合には貴公俊の師匠の貴乃花親方も出席して謝罪したうえで、貴公俊や暴行を受けた付け人から聞き取った暴行の経緯やけがの程度などを報告したということです。


そのうえで、貴乃花親方からの申し出を受けて、貴公俊の19日9日目からの休場が決まりました。


会合のあと取材に応じた春日野広報部長は、「早急に危機管理委員会で関係者に事情を聞く」と述べ、春場所後に予定されている今月29日の理事会で、貴公俊監督責任がある師匠の貴乃花親方の処分を検討する方針を示しました。


相撲協会八角理事長をはじめ、理事や副理事などの幹部が臨時の会合を開いて、貴乃花親方から暴行の経緯やけがの程度などについて報告を受けました。


そのうえで危機管理委員会で調査をすすめることを決め、貴乃花親方によりますと、19日午後、大阪市内で危機管理委員会からの聞き取りを受けたということです。


聞き取りは貴公俊や暴行を受けた付け人に対しても行われたということで、貴乃花親方は19日夕方、大阪府立体育会館で取材に応じ「事実をそのままお伝えしました」と話しました。


相撲協会春場所後に予定されている今月29日の理事会で、危機管理委員会から報告を受け、貴公俊監督責任がある師匠の貴乃花親方の処分を検討する方針です。

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