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さらにヒューマン・ライツ・ウォッチは、住民の目撃証言や国連などの調査結果を基に、少なくとも50件がアサド政権による攻撃だったと指摘したうえで、「化学兵器で住民が犠牲になる戦争の悪夢が現実となっている」として、国際社会に対し、アサド政権への圧力を強化するよう呼びかけています。


シリアでは、ことし1月に首都ダマスカス近郊にある反政府勢力の拠点の東グータ地区で、大勢の住民が呼吸困難などを訴え、塩素ガスが使用された疑いがあるとして国連が調査していますが、アサド政権は一貫して関与を否定しています。


トルコの首都アンカラにある大統領府では、4日、シリア情勢を巡って、アサド政権の後ろ盾となっているロシアのプーチン大統領と、イランのロウハニ大統領、それに反政府勢力を支援するトルコのエルドアン大統領による首脳会議が行われました。


終了後の共同記者会見で、プーチン大統領は「シリアの新しい憲法作りに向けた委員会の立ち上げを後押しする」と述べ、ことし1月にロシアが主催した会議で、政権側と反政府側の代表が新憲法の制定を目指して設立に合意した委員会を早期に発足させるため、3か国で協力していく考えを強調しました。


また、エルドアン大統領は「われわれの望みは、将来に向けた再建が進められることだ」と述べ、人道支援に加えて、復興にも力を注ぐ必要があるという認識を示しました。


シリアを巡って国連主導の和平協議が行き詰まる中、3か国としては、軍事面での影響力を背景に、新しい憲法づくりや復興についても、主導的な役割を果たしていく姿勢を鮮明にした形です。


ただ、シリア国内では依然として戦闘が続いていて、各勢力間の調整は今後も難航することが予想され、内戦の終結に向けた道筋は見えていません。

イランの大統領府によりますと、ロウハニ大統領は、ロシアやトルコとの3か国の首脳会談で、「アメリカ軍のシリアでの違法な駐留と軍事介入は、緊張をつくり出し、国を崩壊させるためのものだ」と述べ、アメリカ軍がシリアから早期に撤退するよう求めました。


内戦が続くシリアを巡って、イランは、アサド政権に対し、軍事顧問を派遣するなど手厚い支援を行ってきました。ロウハニ大統領としては、イランに対して核合意からの離脱も辞さない構えを見せるなど強硬姿勢を崩していないアメリカ・トランプ政権を強くけん制した形です。