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サッカーワールドカップロシア大会は、現地時間の14日、日本時間の15日午前0時にモスクワで、ロシアとサウジアラビアの開幕戦が始まります。


これを前にプーチン大統領は、13日モスクワで開かれたFIFA=国際サッカー連盟の総会で演説し「われわれはロシアを訪れるすべての人に最高に快適な環境を提供し、よい感情を抱いてもらえるよう準備している」と述べ、テロの発生を封じ込め、大会を成功に導く決意を示しました。


そのうえで「われわれの目標は、すべての人たちにロシア国民の友好的な気持ちに触れ、多民族的な文化や自然を感じてもらい、再びロシアに来たいと思ってもらうことだ」と述べました。


プーチン大統領としては、世界各国から訪れるサポーターや観光客にロシアのよさを知ってもらうことで、欧米との対立を深めるロシアのネガティブなイメージを改善したい狙いがあるとみられます。


また、プーチン政権は、ワールドカップ開催にともなう観光客の増加やインフラ投資の経済効果を、およそ1兆5000億円と見込んでおり、欧米の経済制裁などで低迷する国内経済の活性化にもつなげたい考えです。


ワールドカップロシア大会では、14日、首都モスクワで行われる開会式に北朝鮮キム・ヨンナム最高人民会議常任委員長や、中国の孫春蘭副首相、それにサウジアラビアムハンマド皇太子などが出席することが明らかになっています。


また韓国のムン・ジェイン(文在寅)大統領も今月下旬、ロシアを訪問し、プーチン大統領と会談する予定です。


一方、ロシアと距離を置く欧米の首脳や政府要人が大会期間中、ロシアを訪問する予定は、今のところありません。


背景にあるのは、ことし3月、イギリスで起きたロシアの元スパイの暗殺未遂事件で、欧米がロシアの関与を疑い、互いに外交官を追放しあう事態となりました。今回の大会の出場国では、ロシアを除く31か国のうちイギリスやフランス、それにドイツなど10か国が、ロシアの外交官を追放する措置を取っています。


特にイギリスは、暗殺未遂事件が起きたことからロシアへの反発が強く、ワールドカップの大会期間中、政府要人をロシアに派遣しない方針をいち早く打ち出し、アイスランドやオーストラリア、それにポーランドがこの動きに追随しました。


プーチン大統領としては、ワールドカップに合わせて各国の首脳や政府要人と会談することで、国内での支持を高め、国際的にも、孤立していないとアピールする狙いがあると見られます。