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ウクライナ南部のクリミア半島沖の黒海で25日、ウクライナ海軍の小型艦船などがロシア側から銃撃を受けたあと拿捕され、ポロシェンコ大統領は、政府や軍の権限を強化する戒厳令を今月28日から30日間、ロシアとの国境付近などで発令することを決めました。

ロシアと国境を接するウクライナ東部では、政府軍が親ロシア派と散発的な戦闘を続けていますが、ロシア大統領府のペスコフ報道官は27日、この状況を念頭に「紛争が続く地域での緊張を高める危険性がある」と述べ、戒厳令は東部情勢を緊迫化させるものだと非難しました。

また、ペスコフ報道官は、今週、アルゼンチンで行われる予定のアメリカのトランプ大統領など各国首脳との会談で、プーチン大統領がこの問題について考えを明らかにする可能性を指摘しました。

プーチン大統領としては、欧米各国がウクライナへの支持を表明するなか、「ロシアが主張する領海を侵犯するという挑発的な行動をとったウクライナ側に問題がある」とロシアの正当性を主張するものとみられます。

https://d1021.hatenadiary.jp/entry/2018/11/27/200320(艦船にロシア銃撃 ウクライナ 国境付近に戒厳令

これについてトランプ大統領は27日、アメリカの有力紙、ワシントン・ポストのインタビューで、「こうした攻撃的な行為はよくない」と述べて懸念を示しました。そのうえでアメリカの情報機関が調査を進めており、その報告内容によっては「首脳会談は行わないかもしれない」と述べ、アルゼンチンで開かれるG20サミットに合わせて予定しているプーチン大統領との首脳会談を中止する可能性もあるという考えを示しました。

ホワイトハウスは27日の記者会見で米ロの両大統領による首脳会談を発表したばかりで、トランプ大統領の判断が注目されます。