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イギリスのメイ首相は、先週、これまでの強硬な姿勢を修正し、EUとの協調を重視する「穏健な離脱」を目指す方針を打ち出しました。


これに対し、メイ首相の方針に反発するデービスEU離脱担当相が8日に辞任したのに続き、9日、ジョンソン外相が辞任しました。


ジョンソン外相は2016年に行われたEU離脱を問う国民投票の際に、離脱派の運動で中心的な役割を担った人物で、メイ首相に宛てた辞任の手紙の中で、「離脱は、希望に満ちたチャンスだったはずなのに、今ではその夢がついえつつある」と述べ、メイ首相の方針を批判しました。


これに対しメイ首相は、議会で「この2年間、対立する意見にも耳を傾けたが、新たな方針は、移動の自由を制限しながら雇用や経済を守ることができる大胆な提案だ」と述べ、方針は変えないと強調しました。


そして、ジョンソン外相の後任にハント保健・社会福祉相を充てる人事を発表しました。


ただ、党内ではメイ首相に対する不満がくすぶり続けており、このまま政局の混乱が続けば、10月を事実上の期限とする交渉がまとめ上げられず、合意なきままのいわゆる「無秩序な離脱」を迎える懸念も高まることになります。

EUとの離脱交渉の責任者だったデービスEU離脱担当相と離脱派の運動を主導したジョンソン外相が相次いで辞任したことを受けて、EUのトゥスク大統領は9日の記者会見で「政治家は現れては出て行くが彼らが作り出した問題は残る。残念ながら離脱という考えはデービス氏とともに去ってくれなかった」と述べました。


そのうえで、「離脱強硬派が引き起こした混乱はEUとイギリスの歴史上、最大の問題で、デービス氏がいてもいなくても解決にはほど遠い」と述べ、責任者が交代しても交渉の進展は難しいとの考えを示しました。


また、EUの執行機関にあたるヨーロッパ委員会のユンケル委員長は、同じ会見の場で「イギリス政府内の結束の強さを示している」と皮肉り、離脱方針をめぐるイギリス国内の路線対立によって離脱交渉そのものが進まない現状に不満を示しました。


実質的な交渉期限がことし10月に迫るなか、離脱交渉には依然として課題が山積していて、時間との戦いとなっています。

イギリスの政局がEU=ヨーロッパ連合との離脱交渉をめぐって混乱する中、アメリカ、ホワイトハウスのサンダース報道官は9日、声明を発表しました。


サンダース報道官は「トランプ大統領は今月13日にメイ首相と会談し、アメリカとイギリスの特別な関係をさらに強化することを引き続き楽しみにしている」として、トランプ大統領にとって初めてとなるイギリス公式訪問の予定に変わりはないという考えを示しました。

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