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アメリカの国連代表部は、今月12日、北朝鮮が船から船に積み荷を移すいわゆる「瀬取り」で、ことしに入って、国連安全保障理事会の制裁決議で定められた量を上回る石油精製品を輸入したとする文書を安保理北朝鮮制裁委員会に提出し、輸出の停止を各国に通達するよう求めました。


制裁委員会は安保理理事国から1週間以内に異議がなければ通達を出す決まりとなっていますが、期限の19日になって、中国とロシアがさらなる情報が必要だとして、アメリカの主張に異議を申し立てたことが安保理外交筋の話でわかりました。


一方、中国とロシアが、先月、北朝鮮に対する制裁の緩和を検討すべきだとして、報道機関向けの声明案を安保理に提出した際には、非核化が先だとしてアメリカは同意しませんでした。


20日には、ニューヨークで、アメリカのポンペイ国務長官と韓国のカン・ギョンファ(康京和)外相、それに日本の別所国連大使が、安保理理事国との会合を開き、北朝鮮への制裁を厳格に実行することを求めるものと見られ、制裁をめぐり、アメリカと、中国やロシアとの駆け引きが激しくなっています。

アメリカのサリバン国務副長官はワシントンで、19日、中国の崔天凱駐米大使と会合を開きました。


国務省によりますと、この中でサリバン副長官は北朝鮮の完全な非核化を進めることを改めて確認するとともに、中国に対して、北朝鮮への制裁を厳格に実行し続けるよう求めたということです。中国が制裁の緩和を主張する中、アメリカとしては中国を含めた国際社会が北朝鮮に対する圧力を維持することで、非核化に応じるよう促す狙いがあるものとみられます。