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アメリカではトランプ大統領の公約であるメキシコ国境沿いの壁の建設費をめぐる与野党の対立で新たな予算が成立せず、政府機関の一部閉鎖が1か月以上にわたって続いています。

トランプ大統領は25日、ホワイトハウスで記者会見し、「野党側と合意に達し、3週間にわたって政府機関を再開する法案にまもなく署名する」と述べ、来月15日までの暫定予算案で民主党と合意したことを明らかにし、過去最長となる政府機関の閉鎖はひとまず解除されることになりました。

一方で、トランプ大統領は、「3週間の間に国境警備の在り方について与野党で議論してもらう。強固な壁をつくる以外の選択肢はなく、合意を得られなければ、再び政府機関を閉鎖するか、非常事態を宣言することになる」と述べ、協議の行方しだいでは議会に諮らずに大統領権限で行政措置を取れる「非常事態宣言」を出す可能性も示唆しました。

政府機関の閉鎖の長期化で市民生活にも影響が出始め、国民の批判が高まる中、トランプ大統領が、ひとまず野党側に歩み寄った形ですが、壁の建設費をめぐる問題は先送りとなり、予断を許さない状況が続きそうです。

トランプ大統領の発表を受けて野党・民主党の上院トップのシューマー院内総務とペロシ下院議長は25日、記者会見を開き、シューマー院内総務は「アメリカ史上で過去最長となった政府機関の閉鎖はついに、きょう終わることになる」と述べ、政府機関の一部閉鎖が解除される見通しとなったことを歓迎しました。

そして、「民主党は壁には強く反対している」と述べ、民主党としては壁の建設に反対する立場は変わらないと強調しました。

そのうえで「国境警備を強化するという点では意見は一致している」として、この先の3週間の間に国境警備の在り方について与野党で議論を進める考えを示しました。

またペロシ下院議長は政府機関の閉鎖を理由に、延期を提案していたトランプ大統領の一般教書演説について「現時点では予定は決まっていない」としたうえで、今後、日程の調整に応じる考えを示しました。

2016年のアメリカ大統領選挙にロシアが干渉したとされるいわゆる「ロシア疑惑」をめぐり、捜査を進めるモラー特別検察官は25日、トランプ陣営で政治コンサルタントを務めたロジャー・ストーン被告を議会に対する偽証など合わせて7つの罪で逮捕・起訴したことを明らかにしました。

起訴状によりますと、ストーン被告は、2016年のアメリカ大統領選挙の期間中、ロシア政府がサイバー攻撃で入手したとされる民主党陣営のメールを内部告発サイト「ウィキリークス」が公開したことをめぐり、議会の調査に対し、ウィキリークス側と連絡を取り合っていたことはないと、うその証言をしたとされています。

さらに、ストーン被告は2016年夏ごろに、ウィキリークスが近くクリントン陣営に打撃を与えるためにメールを公開することをトランプ陣営の幹部にも伝えていたということで、アメリカのメディアはロシア疑惑へのトランプ陣営の関与を示すものだと伝えています。

ロシア疑惑をめぐる捜査が大詰めを迎えているとみられるなか、ストーン被告は、疑惑の解明のカギを握る人物とされ、捜査の進展につながるとみられることから強い関心が集まっています。

アメリカのトランプ大統領は、ストーン被告の起訴を受けてツイッターに「アメリカ史上、最大の魔女狩りだ。共謀は行われていない。国境を越えて麻薬密売や人身売買をしている犯罪者たちのほうがよほどいい待遇を受けている」と投稿し、ストーン被告の逮捕・起訴を批判しました。

ストーン被告は25日、フロリダ州の裁判所に出廷し、保釈金25万ドル(2700万円余り)を納め、保釈されました。

ストーン被告は記者団に対し、議会に対してうその証言をしたことはないとして、起訴された内容を否定したうえで、「政治的な動機に基づく捜査で、裁判では無実を訴える」と述べ、無罪を主張しました。