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アメリカ軍で中東地域を統括するボーテル中央軍司令官は、5日、議会上院の軍事委員会で証言しました。

この中でボーテル司令官は、周囲の反対を押し切ってシリアからのアメリカ軍撤退を表明したトランプ大統領の決定について「自分は事前にそのような表明をするとは知らなかった。大統領からは相談を受けなかった」と述べました。

そのうえでシリアには過激派組織IS=イスラミックステートの一部の勢力がまだ残っていて、引き続き圧力を加えないと復活するおそれがあると指摘し、アメリカ軍の撤退は慎重に進めていく考えを示しました。

シリアからのアメリカ軍撤退をめぐっては、大統領の決定に抗議して大統領特使を辞任したマクガーク氏も、先月、ワシントンポスト紙に寄稿し、「大統領は、同盟国に相談せず、現地の状況も理解せずに撤退を決めた。トルコの大統領との電話会談でトルコ側の提案をそのまま受け入れた」などと不満を示しています。

今回の司令官の証言はトランプ大統領の独断ぶりを浮き彫りにした形で、アメリカ議会では、北朝鮮の核問題など他の外交問題でもトランプ大統領が政府内部で十分協議せずに政策決定することを懸念する声が出ています。

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