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アメリカでは去年12月、中国政府がチベット自治区や周辺のチベット族が住む地域で、アメリカの外交官や記者などの立ち入りを厳しく制限しているとして、この措置に関与している中国の当局者にアメリカのビザを発給しないとする法律が制定されました。

これについて中国の重要政策を決める全人代全国人民代表大会に合わせて6日、北京で記者会見した中国共産党チベット自治区のトップ、呉英傑書記は「内政干渉だ」と反発しました。

そして政治家も含め、多くのアメリカ人がチベットを訪れていると反論したうえで「差別的なビザの政策に断固として反対する」と強く批判しました。

一方、中国からの亡命を余儀なくされたチベット仏教の最高指導者、ダライ・ラマ14世が今も支持されているという記者からの指摘に対しては、呉書記から発言を促されたチベット族の2人が「ダライ・ラマ14世愛する人は周りにはいない」と話す一幕もありました。

中国としては各国のメディアが集まる全人代の機会を利用してチベット政策の正当性をアピールするねらいがあるとみられます。

アメリカ商務省は6日、去年1年間の貿易統計を発表しました。

それによりますと、モノの取り引きに限った貿易赤字は8787億ドルと、前の年と比べて10.4%増加して、過去最大の規模になりました。

背景には大規模な減税を受けて、アメリカの消費が好調で、輸入が増えたことなどがあります。

国別では中国に対する貿易赤字が最も多く、4191億ドルと前の年に比べて、11.6%増加しました。アメリカの貿易赤字全体の半分を占め、過去最大の規模に膨らみました。

中国との貿易をめぐっては、トランプ政権が去年3月以来、中国からの輸入品に対して、段階的に高い関税を上乗せしたものの、輸入は引き続き増えています。

一方で、中国の報復関税の影響で輸出は減少しています。このためトランプ大統領は中国に対し、アメリカ産の農産物に課しているすべての関税を撤廃するよう求めていて、圧力を緩めない見通しです。

このほか日本に対する貿易赤字はメキシコ、ドイツに次いで、4番目に多い、676億ドルで、前の年と比べて1.8%減少しました。

去年12月、カナダで逮捕された中国のファーウェイの孟晩舟副会長はことし1月、詐欺などの罪でアメリカで起訴され、アメリカ司法省が身柄の引き渡しを要請していました。

孟副会長は保釈された現在はバンクーバーにある自宅で過ごしていますが、今後の裁判の進め方を決めるため6日朝、現地の裁判所に出廷を求められました。

孟副会長は毎日午後11時から午前6時までは、自宅で過ごすことが義務づけられていて、各国の報道関係者は出廷する姿をとらえようと、自宅前に集まりました。

警備担当者に付き添われた孟副会長は、記者たちの呼びかけには応じず、無言で車に乗り込んでいました。

裁判所ではアメリカに引き渡すかどうかを判断するための審理を5月8日に始めることを決めました。

また孟副会長側は中国との貿易交渉などの取り引きの材料に今回の事件を利用すると受け止められるトランプ大統領の発言を念頭に、「アメリカ大統領の発言に見られるように政治的な動機を懸念している」と述べました。

今後の審理では身柄の引き渡しによって、アメリカで孟副会長の人権が守られるかどうかなどが焦点となる見通しで、最終的にはカナダの司法相が判断することになります。

孟晩舟副会長の身柄を引き渡すかどうかを決める司法手続きは、これからカナダの裁判所で本格的に始まります。

カナダでの身柄引き渡しの手続きは大きく3段階に分かれ、これまでは第1段階の事務手続きが行われていました。

これから始まるのが第2段階となる裁判所での司法手続きです。孟副会長は6日にバンクーバーの裁判所に出廷し、5月8日に審理を始めることが決まりました。

そして第3段階に当たる最終的な判断は、閣僚に委ねられます。カナダのトルドー政権の閣僚、デビッド・ラメッティ司法相が行います。

カナダ司法省によりますと、アメリカに身柄を引き渡すかどうかの判断にあたっては、カナダの法律でも罪に当たるかや、アメリカに引き渡して副会長の人権が守られるかどうかを見極めます。

焦点になるとみられているのは、去年12月11日にロイター通信が伝えたトランプ大統領のインタビューでの発言です。

この中でトランプ大統領は「重要な貿易交渉や国の安全保障のために必要であれば介入する」と述べました。この発言は、中国との貿易交渉を有利な形でまとめるために孟副会長の事件を取り引きの材料に利用する考えを示したものだという受け止めもあり、アメリカに引き渡されると人権が守られないと孟副会長側が主張する可能性があります。

また孟副会長側は裁判所や司法相がアメリカへの送還を決めた場合、これを不服としてカナダの最高裁判所まで争うことができます。

去年12月1日、カナダ西海岸のバンクーバー国際空港で、ファーウェイの孟晩舟副会長はアメリカ政府の要請を受けたカナダ当局に逮捕されました。

孟副会長は香港からメキシコに向かう途中、乗り継ぎのためにカナダに立ち寄り、逮捕された時、中国と香港のパスポートを7つ保有していました。

アメリカ司法省はことし1月になって孟副会長を制裁下のイランとの取り引きをめぐってアメリカにある金融機関に虚偽の説明をしたという詐欺の罪などで起訴しました。

去年12月11日、バンクーバーの裁判所は犯罪歴がないことなどを考慮し、孟副会長の保釈を認めました。保釈にあたっては、日本円でおよそ8億5000万円の保釈金の納付、パスポートの提出、GPSでどこにいるか確認できる機器を常時装着することなどが条件になりました。

孟副会長は、アメリカに身柄を引き渡すかどうかを決める手続きが進む間、バンクーバーにある自宅で過ごすことが求められており、行動範囲も制限されています。

閑静な住宅街にある自宅は2009年に購入され、孟副会長が裁判所に提出した資料によりますと、資産価値はおよそ4億7000万円です。

孟副会長が国外に逃亡しないよう、自宅の前ではバンクーバーのセキュリティー会社が監視を続けています。費用は孟副会長側が負担しています。

孟副会長の逮捕のあと、観光や貿易分野で良好だったカナダと中国の関係は急速に冷え込みました。

去年12月10日、中国外務省は中国にいたカナダ人2人の身柄の拘束を発表。休職中の外交官マイケル・コブリグ氏と、北朝鮮とのビジネスなどを行っているマイケル・スパバ氏が「国家の安全に危害を加えた疑いがある」として、情報機関が身柄を拘束し捜査を行っています。

さらに1月14日、中国の裁判所は麻薬を密輸したとして1審で懲役15年を言い渡されたカナダ人のロバート・シェレンバーグ被告に対するやり直しの裁判で、死刑を言い渡しました。

いずれもアメリカの要請で孟副会長の逮捕に踏み切ったカナダに対する報復措置だという見方が広がっています。

ファーウェイの孟晩舟副会長をめぐる今回の事件は、次世代の通信規格=5Gの整備でファーウェイなど中国製品の普及を許せば安全保障上の脅威になりかねないというアメリカの警戒感が背景にあるという見方が広がっています。

5Gの普及に向けて根幹となる基地局などの設備を製造している主なメーカーは、スウェーデンエリクソンフィンランドノキア、そして中国のファーウェイです。

アメリカは同盟国などに対して、ファーウェイをはじめとした中国製品を使わないよう働きかけを強めています。

アメリカのペンス副大統領は先月16日、ドイツで行った演説の中で、ファーウェイを名指ししたうえで、「アメリカは通信技術、そして国家の安全を守るシステムを危険にさらすあらゆる企業を拒絶するようすべての関係国に求める」と述べ、ファーウェイの製品を使わないよう強く求めました。

これまでのところ、アメリカのほか、オーストラリアが5Gの整備にファーウェイなど、中国企業が参入するのを禁止しています。

日本も通信機器の調達にあたってはファーウェイなどを事実上排除するとみられます。

その一方で、アメリカの同盟国のアラブ首長国連邦は先月、ファーウェイの5G技術を採用すると発表し、同盟国の間でも足並みが完全にそろっているわけではありません。

アメリカの重要な同盟国のイギリスも、現地の報道によりますと、オーストラリアなどのように完全に排除はせずに、設備でどの程度ファーウェイ製品を使えるか、上限を設ける方向で検証を進めているということです。また孟副会長が逮捕されたカナダもまだ態度を明確にしていません。

ファーウェイはカナダで投資を拡大しており、カナダの通信会社もファーウェイを締め出せば、5G導入の時期が遅れ、コストが膨らむと指摘しています。

こうした各国の事情を横目に、ファーウェイの創業者、任正非CEOは先月18日、イギリスの公共放送BBCのインタビューに対して「アメリカによってわれわれが押しつぶされることはありえない。ファーウェイの技術はより進んでいるので、世界が求めている」と強気の発言をしています。

その直後の先月21日、トランプ大統領ツイッターに一刻も早く5Gの技術を普及させたいとしたうえで、「アメリカにはより進んだ技術を阻止するのではなく、競争で勝ってほしい。テクノロジーというわくわくする世界では、とりわけアメリカは常にリーダーでなければならない」と投稿し、アメリカ企業を鼓舞しました。

中国外務省の陸慷報道官は6日、カナダの農業大手から輸入している菜種について有害な生物が検出されたとして、税関が一時的に輸入を認めない措置を取ったことを明らかにしました。

カナダのメディアは、フリーランド外相が「科学的な根拠がない」と述べ反発していると伝えていますが、陸報道官は「有害な生物が農業の生産や生態系の安全に重大な脅威となることは理解できるはずだ」と述べ、正当な対応だと主張しました。

カナダ当局がアメリカの要請を受けてファーウェイの孟晩舟副会長を逮捕したあと、中国当局はカナダ人を相次いで拘束し、報復措置ではないかとの見方が広がっています。

カナダでは6日、孟副会長のアメリカへの引き渡しをめぐる審理が行われることになっていて、今回の措置はカナダ側に揺さぶりをかけるねらいがあるという見方も出ています。

これはファーウェイの郭平副会長など幹部が7日、中国南部の広東省深※センの本社で記者会見して明らかにしました。

それによりますと、アメリカ政府が去年、機密の漏えいを防ぐためだとして、政府機関がファーウェイの製品を使用するのを禁止する条項を盛り込んだ、国防権限法を成立させたことについて、アメリカは脅威となる証拠を示さず、弁解の機会も与えないまま、ファーウェイが公平な競争に参入するのを妨げるだけではなく、アメリカの消費者にも損害を与えている」と指摘しました。

そのうえで、「この措置はアメリカの憲法に違反している」として、この措置の差し止めを求める訴えを6日、アメリカ南部テキサス州の裁判所に起こしたと明らかにしました。

また、アメリカが他国にも製品を使わないよう求めていることについて、アメリカはファーウェイを締めつけて利益を得ようとしているが、われわれが次世代の通信規格=5Gネットワークに貢献するのを制限すれば、アメリカや他国の国益が損なわれるだけだ」と述べて、アメリカ側をけん制しました。

ファーウェイをめぐっては、孟晩舟副会長がカナダで去年12月に逮捕される前に、不当な尋問を受けたなどとして、カナダ政府や警察当局に対し、損害賠償を求める訴えを起こすなど、アメリカやカナダへの対決姿勢を強めています。

※センは土へんに川

中国の通信機器大手ファーウェイがアメリカ政府を提訴したことについて、中国外務省の陸慷報道官は7日の記者会見で、「企業が合法的な方法で、みずからの正当な権益を守るのは完全に正しく、理解できる」と述べました。

また、ファーウェイが不当だと指摘するアメリカの国防権限法について、「この法律をめぐっては、すでにアメリカ政府に厳正に抗議し、反対の立場を表明している」と述べて、不当だという認識を改めて示しました。

中国の劉昆財政相は、開会中の全国人民代表大会にあわせて行った記者会見で、地方も含めた政府の債務総額について「GDP=国内総生産に比べて37%と、先進国や新興国の水準を下回っており、リスクは非常に低い」と述べ、コントロールできる範囲にとどまっているという認識を示しました。

ただ、中国ではこうした債務とは別に、地方政府が国有企業の借金の返済を保証して、事実上肩代わりするケースも多く、「隠れ債務」だと問題視されています。

これについて劉財政相は「『隠れ債務』に対しては、すでに厳しい措置を導入しており、新たな債務の発生を抑えると同時に、安定して解消していく」と述べ、地方政府の財政に対する管理を強化し、不透明な債務が増えることを一切認めない姿勢を強調しました。

地方政府の「隠れ債務」は巨額に上り、経済成長を阻むリスクだと指摘されているため、中国政府はこれまでも管理強化の方針を打ち出してきましたが、解消のめどは立っておらず、どこまで実行できるか注目されます。

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