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両陛下は、17日午後1時半前、JR東京駅の東海道新幹線のホームに到着し、見送りに来た安倍総理大臣などからあいさつを受けられました。
天皇陛下はにこやかな表情で一人ひとりに「どうもありがとう」と述べ、皇后さまとともに臨時の専用列車に乗り込まれました。

今回の訪問では、皇位継承の象徴とされる三種の神器の剣と曲玉が、5年ぶりに皇居から持ち出され、それぞれ側近の職員によって両陛下に続いて列車の中に持ち込まれました。

両陛下は、名古屋駅で私鉄の専用列車に乗り換えたあと、午後5時前、三重県伊勢市近鉄 宇治山田駅に到着し、知事や市長らの出迎えを受けられました。
駅前には、雨の中、地元の人などおよそ3500人が集まり、歓声をあげて両陛下を迎えました。
両陛下は笑顔で手を振って車に乗り込み、窓を開けて歓迎にこたえながら、宿泊先の伊勢神宮の内宮に向かわれました。
沿道には1万人を超える人たちが集まり、ほとんど切れ目がないほど大勢の人たちが集まり、手や小旗を振って両陛下を出迎え、両陛下の車列はスピードを落として歓迎する人たちの前を進みました。

両陛下は、午後5時半前に内宮に到着し、入り口にある宇治橋を車で渡って宿泊先の行在所に入られました。
行在所では、伊勢神宮の主な祭りをつかさどる「祭主」を務める長女の黒田清子さんが、両陛下を出迎えたということです。
両陛下にとって、これが天皇皇后として最後の地方訪問になり、18日は、天皇陛下の退位に関する儀式として、伊勢神宮の外宮と内宮にそれぞれ参拝されます。

天皇皇后両陛下を歓迎しようと、伊勢神宮内宮近くで17日午後6時半すぎから地元の人たちによるちょうちん行列が行われています。

この催しは最後の地方訪問として三重県を訪問されている両陛下を歓迎しようと、伊勢市や地元の商工団体で組織する委員会が企画しました。
17日は伊勢神宮内宮近くの駐車場に午後6時ごろからおよそ1000人の参加者が次々と集まりました。

ちょうちん行列の出発を前に委員長を務める伊勢市鈴木健一市長が「到着された天皇皇后両陛下に平成という時代への感謝を伝えさせていただいた。新しい時代もしっかりと歩んでいきたい」とあいさつしました。

参加者は弱い雨が降る中、高さ20センチほどの赤と白のちょうちんを受け取ると、中に入ったろうそくに火をつけてもらい、宇治橋までのおよそ1キロの行程をゆっくりと練り歩き始めました。

今月30日の退位を前に、最後の地方訪問先として三重県を訪問された天皇陛下
三重県への訪問はこれまでに14回ありました。

10代のころは伊勢神宮に合わせて4回、参拝されました。
皇太子になったことを示す立太子の礼や、ヨーロッパ諸国訪問の報告などのためでした。

そして昭和34年。
歴代の皇太子として初めて、民間出身の美智子様と結婚されました。
結婚の報告のため初めておふたりで伊勢神宮を参拝されました。

伊勢神宮参拝を伴わない形の訪問もありました。
昭和天皇の名代として行った伊勢湾台風の被災地訪問でした。
国民に寄り添われる被災地訪問となった60年前の伊勢湾台風
皇太子としての三重県訪問は合わせて9回でした。

その後の三重県訪問はこれまでに4回ありました。
最初は「即位の礼」と「大嘗祭」の後、伊勢神宮に参拝する親謁の儀でした。

平成13年の地方視察では玉城町にある養護学校も訪問されました。
体育館で児童や生徒たちが校歌を歌う様子や踊りの様子を視察したあと、子どもたちの手をとって優しく声をかけられました。

また、式年遷宮を終えたあとの伊勢神宮には平成6年と平成26年の合わせて2回参拝されました。

このうち平成26年には式年遷宮の歴史を紹介する「せんぐう館」や伊勢神宮に仕える皇族の女性が暮らしたとされる斎宮を紹介する博物館も訪問されました。

今回、15回目となった天皇陛下三重県訪問。
伊勢神宮の参拝は18日が13回目となります。

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