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ベネズエラでは、独裁を続けロシアなどの支援を受けるマドゥーロ大統領と、暫定大統領への就任を宣言しアメリカの支援を受けるグアイド国会議長が対立し、国際社会を巻き込んで混乱が広がっています。

マドゥーロ大統領の退陣を求めるグアイド氏は先月30日朝、首都カラカスの大統領府に近い空軍基地から、ツイッターを通じて、複数の軍人や有力な野党指導者とともに、すべての軍人に決起を呼びかけました。

空軍基地の周りはグアイド氏を支持する市民も押し寄せましたが、政府側が取締りを行い、決起を呼びかけた軍の関係者や野党指導者の大半がブラジル大使館などに逃げ込む事態となりました。

グアイド氏は翌日の1日、再びマドゥーロ大統領の自発的な退陣を訴え、支持者らとともに市の中心部を行進しました。

グアイド氏は、「決起に参加した軍の関係者が十分ではなかった。しかしわれわれは戦い続ける」と述べ、マドゥーロ大統領が退陣するまで運動を続けていく考えを強調しました。

今のところ軍が政権側から離反する動きは広がっておらず、マドゥーロ大統領がなお国内を掌握しているとみられますが、両者の対立は先鋭化していて、混乱が収束するめどは立っていません。

ロシア外務省のザハロワ報道官は1日、ポンペオ米国務長官ベネズエラマドゥロ大統領の亡命をロシアが制止したと発言したことについて、「米国は情報戦争の一環としてウソをついている」と述べ、ロシアの関与を否定した。米CNNテレビのインタビューをタス通信が伝えた。ロシアはマドゥロ氏を正統性ある政権として支援しており、米国の干渉を批判している。

ベネズエラでは、独裁を続けるマドゥーロ大統領と暫定大統領への就任を宣言したグアイド国会議長との対立が続き、一部の軍の関係者も加わって、マドゥーロ大統領の退陣を求める動きが広がり、緊張が高まっています。

こうした中、アメリカのホワイトハウスは1日、声明を発表し、トランプ大統領アメリカは自由と民主主義のために立ち上がっているベネズエラ国民とともにある」として、マドゥーロ大統領の退陣を求め、グアイド国会議長を支持する考えを改めて強調しました。

そのうえで、ロシアがマドゥーロ政権を支援していると指摘し、「極めて問題が多い干渉を行っており、受け入れられない」と非難したほか、キューバについても「抑圧や暴力を助長している」と厳しく批判しました。

一方、ポンペイ国務長官も1日、ロシアのラブロフ外相と電話会談を行い、「ロシアとキューバによる介入がベネズエラや米ロ関係を不安定化させている」と伝えましたが、ラブロフ外相は内政干渉しているのはアメリカだ」と逆にアメリカを非難したということで、双方の立場の違いが浮き彫りになっています。

ベネズエラでは、独裁を続けロシアなどの支援を受けるマドゥーロ大統領と、暫定大統領への就任を宣言しアメリカの支援を受けるグアイド国会議長が対立し、混乱が続いています。

グアイド氏は30日朝、首都カラカスの空軍基地から一部の軍人や有力な野党指導者とともに、すべての軍人に決起を呼びかけましたが、軍が政権から離反する動きは広がらず、野党指導者たちは現地のブラジル大使館などに逃げ込んで保護を求めました。

しかし、グアイド氏は、翌1日も大統領の退陣を求める大規模なデモを呼びかけ、一部の参加者が火炎ビンや石などを投げて治安部隊と衝突し、地元メディアなどによりますと、デモに参加していた27歳女性が、政府側による発砲で頭に銃弾を受けて死亡したほか、この2日間でのけが人は100人以上に上っています。

今のところ、マドゥーロ大統領が、国内の全権を掌握しているとみられますが、グアイド氏は「われわれは戦い続ける」として引き続きデモへの参加を呼びかけています。

ベネズエラ情勢をめぐっては、アメリカのトランプ大統領が「ロシアやキューバがマドゥーロ政権を支援している」と非難する一方で、ロシア側は「内政干渉しているのはアメリカだ」と強く反論していて、国際社会を巻き込んだ混乱が広がっています。

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