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ニューヨークの国連本部では、およそ190か国が参加してNPT=核拡散防止条約の会合が開かれていて、2日、核軍縮をめぐる議論が行われました。

この中で、アメリ「厳しい安全保障の環境を無視して、核兵器を減らしたり、禁止したりしても失敗に終わる」と述べて、核兵器の開発や保有、使用などを禁止する核兵器禁止条約の発効に向けた動きを批判しました。

そのうえで、核軍縮が可能な安全保障の環境づくりについて有志の国々が話し合う場を設けると提案し、日本やオーストラリアなど、アメリカの核の傘のもとにある国々は賛成の意思を示しました。

これに対して、オーストリア南アフリカなど核兵器禁止条約を推進する国々は、核保有国がNPTで定められた核兵器の削減義務を果たさず、核兵器の小型化に取り組むなどして軍拡に向かっていると批判しました。

そのうえでオーストリア「多くの国が合意してできた手段を使い、実行していくことが重要だ」核兵器禁止条約を重視するよう訴え、核軍縮の進め方をめぐる意見の対立が改めて鮮明になりました。

軍縮をテーマに話し合われたこの日の会合では、アメリカとロシアの根深い不信が改めてあらわになりました。

ロシアの代表は各国発言の中で、「ロシアはINF=中距離核戦力全廃条約が定める射程のミサイルの廃棄を完全に実行している。アメリカが条約違反の道を歩んでいるのは残念だ」と述べました。

これに対してアメリカの代表が答弁権を行使して、「残念ながら事実は異なる。世界はロシアの宣伝マシーンにはひっかからない」と反論し、アメリカがINFからの離脱を通告したのはロシアによる条約違反が原因だと強調しました。

するとロシアの代表も答弁権を行使し、「残念ながら無責任な宣伝をする国がある。こういう宣伝はNPT体制のためにならない」とやり返しました。

両国の根深い不信が改めてあらわになったことで今後の核軍縮をめぐる議論の行方は不透明感を増しています。

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