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オーストリアでは、副首相を務める極右政党「自由党」のシュトラッヘ党首が2年前の議会選挙の前にロシアの新興財閥の関係者とされる女性と面会し、選挙資金を受ける見返りに公共工事の受注などの不正な便宜供与を図ると持ちかけていたスキャンダルが明らかになり、シュトラッヘ氏は副首相と党首を辞任しました。

クルツ首相は自由党との連立を解消しましたが、野党はシュトラッヘ氏を副首相に起用したクルツ首相の責任は重いとして議会に不信任決議案を提出しました。

27日に採決が行われ、最大野党「社民党」だけでなく、連立を解消された自由党も支持に回り、不信任決議案は賛成多数で可決されました。

オーストリア議会で政権に対する不信任決議案が可決されるのは戦後初めてで、ことし9月に予定されている総選挙まで暫定の政権が政治を担うことになります。

極右政党の党首を発端とした今回のスキャンダルは、ヨーロッパ最年少の首脳で中道右派の新たなリーダーとして期待を集めていたクルツ首相率いる全閣僚の解任にまでつながり、オーストリアの政治は混迷が深まっています。

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