北極圏で森林火災相次ぐ 国連「前代未聞の事態」 #nhk_news https://t.co/gOoPDOfdTg
— NHKニュース (@nhk_news) 2019年7月29日
ヨーロッパが熱波に見舞われる中、北極圏のアラスカやシベリアでは記録的な暑さと空気の乾燥が原因とみられる森林火災が相次ぎ、国連が「前代未聞の事態だ」として懸念を示しています。
先月から今月にかけて、北極圏のアラスカやシベリア、グリーンランドでは森林火災が相次ぎ、このうち、被害が深刻なアメリカのアラスカではことし、すでに400件近い森林火災が発生し、およそ33万ヘクタールの森林が焼けたということです。
また、ロシアのシベリアでは森林火災の拡大に歯止めがかからず、周辺の村が煙に覆われる被害などが広がっていて、SNS上には「シベリアの森林を守れ」というハッシュタグで、政府の対応が不十分だと批判する声が高まっています。
アラスカでは先月の平均気温が1925年の記録開始以来、2番目に高く、シベリアも2010年までのおよそ30年間の平均気温より10度近く高かったことから、専門家は気候の変動による記録的な暑さと、空気の乾燥が火事を引き起こしていると指摘しています。
国連の専門機関、WMO=世界気象機関は北極圏で起きた森林火災によって、先月1か月間に排出された二酸化炭素の量は50メガトンに上り、スウェーデンで1年間に排出される量に匹敵するとしています。WMOは「前代未聞の事態だ」と指摘し、煙を吸い込むことによる健康被害などにも懸念を示しています。