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日銀は30日までの2日間、金融政策決定会合を開き、▽長期金利が0%程度で推移するよう大量の国債を買い入れ、▽短期金利はマイナス金利を続けるとした今の大規模な金融緩和策の維持を賛成多数で決めました。

また国内の景気についても「基調としては緩やかに拡大している」という判断を据え置きました。

今回の会合は、アメリカやヨーロッパの中央銀行が世界経済の減速に備えて金融緩和の方向にかじを切る中、開かれ日銀の対応が注目されていました。

日銀の判断は『直ちに政策を変える必要はない』というもので、次の一手は温存する形にしました。

そのうえで日銀は今後、物価の上昇がいくぶん弱くなるという見通しを明らかにし、その勢いが損なわれるおそれが高まる場合には、ちゅうちょなく追加的な金融緩和を行う方針を明記しました。

31日にはアメリカの中央銀行にあたるFRB連邦準備制度理事会が、10年半ぶりに利下げに踏み切る公算が大きくなっています。

日銀は今回、今の政策を維持しましたが、引き続き世界の金融政策の動向を見極めながら難しいかじとりを迫られることになります。

日銀は30日、最新の経済と物価の見通しを公表しました。

まず物価について日銀は年2%の上昇率を目標にしていますが、今年度・2019年度の消費者物価の見通しは、これまでの1.1%から1.0%に、来年度・2020年度はこれまでの1.4%から1.3%にそれぞれ引き下げました。これは原油価格の下落が主な要因です。

2021年度は1.6%と、これまでの予測を据え置きました。物価は当面、目標を下回り続けるものの上昇率は徐々に高まっていくと見ています。

一方、日本経済の先行きについては、海外経済の減速の影響を受けるものの2021年度まで景気は拡大基調が続くとみています。

今年度の実質GDPの成長率の予測はこれまでの0.8%から0.7%に引き下げました。また来年度は0.9%、2021年度については1.1%の成長を見込んでいます。

日銀の黒田総裁は30日の金融政策決定会合で今の金融緩和策の維持を決めたあと記者会見し、今後、物価上昇の勢いが損なわれるおそれが高まる場合にはちゅうちょなく追加的な金融緩和を行う方針を強調しました。

日銀は30日まで2日間、金融政策決定会合を開きアメリカやヨーロッパの中央銀行が世界経済の減速に備えて金融緩和の方向にかじを切る中、今の金融緩和策を維持することを決めました。

会合のあと記者会見した黒田総裁は「輸出、生産や企業マインドの面に減速の影響がみられるものの所得から支出への前向きの循環メカニズムが働いている」と述べ、ただちに政策を変える必要はないという認識を示しました。

ただ、先行きについては米中の貿易摩擦などを念頭に「保護主義的な動きなど海外経済の動向を中心に経済・物価の下振れリスクが大きい。物価上昇の勢いは維持されているが力強さに欠けている」との考えを示しました。

またアメリカの中央銀行にあたるFRB連邦準備制度理事会が、10年半ぶりに利下げに踏み切る公算が大きくなっていることについて黒田総裁は「政策変更が世界経済に影響を及ぼす可能性に留意する必要がある」と述べました。

こうした認識を踏まえたうえで黒田総裁は「物価上昇の勢いが損なわれるおそれが高まる場合はちゅうちょなく追加的な金融緩和を行う」と述べました。