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ラブロフ外相は15日、モスクワ郊外でロシアの若者たちと対話するフォーラムに出席し、北方領土問題を含む日本との平和条約交渉について「状況が行き詰まっているとは思わない。日本とはあらゆる分野での関係発展を目指している」と述べ、交渉を継続する方針を示しました。

その一方で、第2次世界大戦の結果、北方領土はロシア領になったというロシア側の立場を日本が認めないことに不満を示したほか、アメリカが、日ロ関係の正常化を望んでいないと主張するなど、強硬な姿勢を示しました。

さらに「欧米諸国がロシアに科した経済制裁に、限定的とはいえ、日本も加わっていることを見過ごすことはできない」と述べ、5年前、ロシアがウクライナ南部のクリミアを併合したことをきっかけに、日本が一部の政治家や軍人に対して渡航を禁止する措置を取っていることなどを非難しました。

ロシアでは、経済の低迷やプーチン政権の強権的な政治手法に若者たちが不満を強め、抗議集会が相次いでおり、平和条約交渉で日本に厳しい姿勢を示すことで、若者の愛国心を高め、政権への支持をつなぎ止めたいねらいも伺えます。

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