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国連の安全保障理事会では、日本時間の21日午前4時すぎから、中東の平和と安定をテーマに討論が行われました。

この中で、アメリカのポンペイ国務長官は、イランが先月、核合意で決められた制限を超えてウランの濃縮度を引き上げたほか、イギリスのタンカーを拿捕(だほ)したと述べました。

そして、「イランはイラクやシリアなど中東各地でテロや不安を助長し続けている。中東における協力がこれまで以上に求められている」と非難しました。

そのうえで、日本にも参加を求めている中東のホルムズ海峡での有志連合について、各国に参加を呼びかけました。

これに対し、イランのラバンチ国連大使は、テロリストを支援しているのはアメリカだと反論したうえで「この戦略的な海域に外国の軍隊の介入は受け入れられない。航行の安全のために、連合をつくろうとしても失敗するだろう」と述べ、有志連合をめぐる動きをけん制しました。

また、ロシアは、アメリカのイランに対する見解は間違っていると批判したほか、フランスは、問題の解決のためにアメリカとイランに対話を呼びかけるなど、各国の立場の違いが鮮明になりました。

アメリカ政府は、イランとの緊張が高まる中、ホルムズ海峡を通過する船舶の安全を確保するため、有志連合への参加を各国に呼びかけていて、これまでにイギリスとバーレーンが参加を表明しています。

オーストラリア政府は21日、声明を発表し「公海における航行の自由は、国際法に基づいたすべての国の基本的な権利だ。権利を守るため、関係国と連携することは国益にかなう」として、有志連合に参加する意向を表明しました。

具体的には、年内に海洋監視の航空機を1機、1か月間派遣するほか、来年1月からフリゲート艦を1隻、6か月間派遣するとしています。

また、バーレーンに設置される拠点に軍の関係者を派遣するとしています。

首都キャンベラで会見したモリソン首相は「オーストラリアは航行の自由に関する、国際的な規範や規則を強く支持している。有意義で期限付きの貢献をしたい」と述べました。

オーストラリアはこれまでにイラクアフガニスタンに軍を派遣しており、今回も同盟国アメリカとの連携を重視した形です。

イエメンでは、サウジアラビアなどが支援するハディ政権と、イランが支援する反政府勢力、フーシ派による内戦が4年以上続いていますが、今月になってハディ政権に加わっていた「南部暫定評議会」と呼ばれるイエメン南部の自治を求める勢力が、主要都市アデンを武力で掌握しました。

そして、19日ごろからはアデンの東隣のアビヤン県で、ハディ政権側と激しい戦闘となりました。

こうした事態を受けて、イエメンを担当する国連のグリフィス特使は20日安全保障理事会で、「民間人の死傷者が増えている。武力による政府施設の占拠は受け入れられない」と述べ、非難しました。

「南部暫定評議会」が武力で勢力を拡大していることについて、ハディ政権は激しく反発しています。

グリフィス特使は「イエメン南部のほかの地域にも暴力が拡大するおそれがある」と述べて、状況の悪化に懸念を示したうえで、武力衝突をやめ、対話で問題の解決をはかるよう強く促しました。

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