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イエメンでは、サウジアラビアなどが支援するハディ政権と、イランが支援する反政府勢力、フーシ派による泥沼の内戦が5年以上にわたって続いています。

こうした中、政権側と協力関係にあったイエメン南部の自治や分離独立を求める勢力「南部移行評議会」は26日、突然、自治を始めると一方的に宣言しました。

この勢力は去年8月に武装蜂起し、ハディ政権との内部抗争に陥りましたが、サウジアラビアなどが仲介し政権側と和解していました。

しかし、今月現地で発生した大規模な洪水の被害を巡り、ハディ政権が十分な支援を行わなかったため今回の宣言に至ったと主張しています。

これに対してハディ政権は「今回の宣言は危険で破滅的な結果をもたらすことになる」と強く反発しています。

イエメンでは今月、新型コロナウイルスの感染者が初めて確認され、国連はすべての勢力に対し全土での停戦を強く求めていますが、完全な戦闘の停止には至っていません。

今回の宣言を受けてハディ政権と南部移行評議会との間で武力衝突が起きれば、イエメンの内戦は三つどもえに陥ることになり混迷を深めています。

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