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マクロン大統領は19日、フランス南部の保養地にプーチン大統領を招き、会談しました。

会談前の記者会見でマクロン大統領は「フランスとロシアの両国は、イランの情勢が緩和することが重要だと考えている」と述べたうえで、イランに対して核合意の維持を働きかけるなど、一致した対応を取るようプーチン大統領に求めました。

核合意をめぐって、イランはアメリカの圧力に反発してウラン濃縮活動のさらなる強化にも踏み切る構えで、合意そのものの存続が危ぶまれています。

ロシアは、アメリカの核合意からの離脱を非難する一方、イランに対しても核合意の維持を求める立場で、マクロン大統領の要請に応じたものとみられます。

また、ロシアは5年前、ウクライナのクリミアを併合して以来、かつての主要国首脳会議の枠組みであるG8から排除されていますが、プーチン大統領「G8の枠組みで働く可能性を拒否したことは一度もない」と、復帰に前向きな姿勢を示しました。

これに対しマクロン大統領は「G8への復帰とEU=ヨーロッパ連合との関係の正常化はウクライナ問題の解決が前提だ」と、くぎを刺しました。

アメリカ政府は、イランとの緊張が高まる中、ホルムズ海峡を通過する船舶の安全を確保するため、有志連合への参加を各国に呼びかけており、これまでにイギリスが参加する意向を示しています。

バーレーンの国営通信によりますとハマド国王が19日、首都マナマを訪れたアメリカ中央軍の司令官に国際航路の安全を確保するため、有志連合への参加を表明したということです。

バーレーンには、ペルシャ湾などを管轄するアメリカ海軍・第5艦隊の司令部や、イギリス海軍の補給基地があり、有志連合が結成されれば、有力な拠点になるとみられてきました。

バーレーンは、隣国のサウジアラビアに歩調を合わせてイランを敵視する外交政策をとってきたほか、最近では国交を樹立していないイスラエルにも接近するなど湾岸諸国の中では反イランの急先ぽうの国となっています。

これに対して、ほかの湾岸諸国はアメリカとイランとの間の緊張がこれ以上高まることを望まない国も多く、アメリカ主導の有志連合に参加を表明する国が増えるかどうかは不透明です。

中東地域を管轄するアメリカ中央軍は声明を発表し、「航行の自由の維持、海洋安全保障の促進、地域の緊張緩和のためにバーレーンアメリカやイギリスと積極的な役割を果たすことを決めたことを感謝する」として、バーレーンの参加を歓迎しました。

そのうえで「国際的な航路での自由な貿易は世界経済にとって欠かせないものであり、その自由を守ることは国際的な解決策を必要とする問題だ」として、ホルムズ海峡など中東のシーレーン海上交通路に依存するほかの国々も、アメリカと行動を共にするべきだとの考えを示しました。

イギリス領ジブラルタル自治政府が拿捕したイランのタンカーについて、アメリカ政府はイランからシリアへの違法な物資の輸送などに関わっていたとして、差し押さえへの協力を求めていましたが、ジブラルタルはこれに応じず、タンカーは解放されました。

これについてアメリカのポンペイ国務長官は19日、FOXニュースのインタビューで「石油による利益が得られれば、世界中でテロの種をまき、アメリカ人を殺害するイラン革命防衛隊が利益を得ることになる。非常に遺憾だ」と述べました。

キャスターからは、イランに拿捕されたイギリス船籍のタンカーの解放につながるのではないかとの質問もありましたが、ポンペイオ長官は「弱さは決して正しい成果にならない」と述べ、イランに対する強硬な姿勢を改めて示しました。

ポンペイオ長官は20日には国連安全保障理事会の会合で中東情勢の討議に参加する予定でタンカーの問題や、アメリカが結成を目指す有志連合などについて各国に改めて協力を求めるものとみられます。

トルコ内務省は19日、南東部のディヤルバクルとマルディン、それに東部のワンの合わせて3つの市の市長が、クルド人武装組織と関係していることが捜査で判明したとして、その職務を停止しました。

また捜査の過程で、全土で合わせて400人以上を拘束したということです。

トルコ政府は分離独立闘争を続けるクルド人武装組織をテロ組織に指定し、掃討作戦を展開していて、職務が停止された3人の市長はいずれもクルド系の政党に所属しています。

これに対し、最大野党「共和人民党」が「司法の判断ではなく、政治的な決定だ」と捜査への不信感をあらわにしたほか、ギュル前大統領とダウトオール元首相が「ことし3月の統一地方選挙で当選したばかりの3人を、このような形で解任するのは民主主義に反する」などと政府を批判しました。

さらにディヤルバクルでは市民が街頭で抗議の声を上げ、警察が放水を行うなど、今回の政府の決定をめぐり波紋が広がっています。

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