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トルコは、シリア北部でクルド人勢力に対する軍事作戦に乗り出しましたが、今月17日、クルド人勢力に撤退する時間を与えるためとして、作戦を5日間にわたって停止することでアメリカと合意しました。

トルコは、撤退が実現しなければ軍事作戦を再開すると繰り返し警告し、クルド人勢力の対応が注目されていましたが、クルド人勢力主体の部隊「シリア民主軍」の報道官は20日「きょう、ラス・アルアインからすべての戦闘員を引き揚げた」とする声明を出し、戦闘が続いてきた国境沿いの町、ラス・アルアインから撤退したことを明らかにしました。

また、トルコ国防省20日国境沿いからクルド人勢力が撤退している様子を確認したと発表しました。

トルコは、国境沿いの東西約440キロの範囲から撤退することを要求していて、エルドアン大統領は20日現地時間の22日夜の期限までにクルド人勢力のすべての戦闘員がこの範囲から撤退しなければ、軍事作戦を再開すると改めて強調しました。

しかし、この範囲にはクルド人が多く住む地域が含まれることから、クルド人勢力が撤退するかどうかは不透明で、トルコの軍事作戦の再開を回避できるか予断を許さない状況です。

クルド人勢力主体の部隊「シリア民主軍」の報道官は20日、声明を出し、「きょう、ラス・アルアインからすべての戦闘員を引き揚げた。1人も残っていない」として、撤退したことを認めました。

また、現地の情報を集めている「シリア人権監視団」も、クルド人勢力がラス・アルアインから撤退したことを確認したと発表しました。

監視団によりますと、ラス・アルアインの手前でトルコと協力する勢力によって足止めされていたクルド側の医療支援団が、20日朝になって町に入り、けが人や死亡した人たちを運び出して、クルド人勢力の部隊とともに、南にあるタルタマルという町に向かったということです。

監視団は、砲撃や戦闘に巻き込まれて、この5日間でラス・アルアインで28人の市民が死亡したと指摘しています。

アメリカのトランプ大統領20日ツイッターに、エスパー国防長官の発言として、「停戦は順調に維持されている。クルド人は新たな地域に移り住んでいる」などと書き込み、現地は順調に推移しているとアピールしました。

アメリカ国内では、シリア北部からアメリカ軍を撤退させるトランプ大統領の決定に対し、与野党から「アメリカ軍に協力してきたクルド人勢力を見捨てた」と批判の声が強まっていて、トランプ大統領としては、みずからの決定を正当化するねらいがあるものとみられます。

一方、この書き込みをめぐっては、当初、トランプ大統領が、エスパー国防長官の名前をエスペラント国防長官と誤って記して投稿したため、ネット上で、「エスペラント国防長官って誰?」「自分の閣僚の名前も覚えられないのか」といった指摘が相次ぎました。

さらに、当初は、「兵士たちは帰国する!」とも書き込まれていましたが、これについてもネット上で、「帰国ではなく、イラクに移す計画だ」などと指摘され、トランプ大統領は、約2時間後に前の書き込みを削除し、訂正したものを改めて投稿しました。

アメリカのエスパー国防長官は、記者団に対し、トランプ大統領が1週間前に指示した、シリア北部からの1000人規模のアメリカ軍の撤退について、「撤退は数週間かけて行われる。今も撤退が続いている」と説明しました。

そのうえで、「現時点での計画では、撤退する1000人はイラクの西部に再配置される予定だ」と述べ、帰国ではなく、イラクで任務に就かせる方針を明らかにしました。

さらに、エスパー国防長官は、イラクやシリアで過激派組織IS=イスラミック・ステートの掃討作戦を継続していく重要性を強調し、どのように作戦を続けるかヨーロッパの同盟国などと詳細を協議する考えを示しました。


トルコは今月17日、シリア北部のクルド人勢力に対する軍事作戦を5日間停止し、この間にクルド人勢力を国境沿いから撤退させることでアメリカと合意しました。

クルド人勢力主体の部隊「シリア民主軍」は20日、戦闘が続いてきた国境沿いの町、ラス・アルアインから「すべての戦闘員を引き上げた」と明らかにし、トルコ国防省も撤退の様子を確認したと発表しました。

これについて、アメリカのトランプ大統領ツイッター「停戦は順調に維持されている。クルド人は新たな地域に移り住んでいる」と書き込み、合意が着実に履行されていると強調しました。

ただ、クルド人勢力の撤退の範囲をめぐって、トルコ側は国境沿いの東西およそ440キロとしているのに対し、クルド人勢力は、およそ120キロの範囲と狭く、主張は食い違っています。

トルコのエルドアン大統領は現地時間の22日夜までに、すべての戦闘員が撤退しなければ軍事作戦を再開するとしていて、クルド人勢力に撤退の動きが見られても完全な停戦につながるかは不透明な状況です。

これは、アメリカ軍の幹部が21日午前、都内で一部メディアの取材に対し答えたものです。中東情勢をめぐり、日本政府は、日本に関係する船舶の安全確保に向けて、アメリカが結成を目指す有志連合には参加せず、日本独自の取り組みとして、自衛隊の中東地域への派遣を検討する方針を示しています。

これについて、アメリカ軍幹部は「この地域への貢献は、いかなる形であっても有益だ」と述べて、歓迎する意向を示しました。

そして「中東地域で起きていることは、貿易や、資源の調達に直結する世界全体の問題だ。トランプ政権が求めてきた内容とは異なるかもしれないが、前向きな一歩だ」と評価しました。

また、北朝鮮によるミサイルの発射について、この幹部は北朝鮮のミサイル能力の向上がはかられていることを懸念している。防衛のためのシステムを改善する必要がある」と述べ、危機感を示しました。

さらに、中国の台頭も念頭に「日本を防衛するために、訓練と即応能力を確保する必要があるが、現状は課題が多い。日本はすばらしい設備を提供してくれているが、方策を探っていかなければならない」と述べて、沖縄県など地元の反対で訓練が十分に行えていないとして、懸念を示しました。

そのうえで、この幹部は、東アジア地域の安全保障環境が大きく変化している現状について「日本政府も、国民に向けて積極的に情報発信していってほしい」と訴えました。

UAEの商業の中心地ドバイでは、来年10月20日から約半年間、中東で初めてとなる国際博覧会、ドバイ万博が開かれる予定で、約190の国や地域が参加して、2500万人の来場が見込まれています。

開幕まで1年となった20日、UAEの各地では、万博の開催を国内外にPRするイベントが行われました。

このうち、ドバイにある世界で最も高い高層ビル「ブルジュ・ハリファの会場では、カウントダウンの花火が打ち上げられ、訪れた人たちが携帯電話で撮影していました。

ドバイで暮らすエジプト人の男の子は「万博では、最新のテクノロジーや世界の問題の解決策を見てみたい」と話していました。

ドバイ万博には、日本のパビリオンも建設され、文化だけでなく、来場者に自然災害などの課題を解決するためのアイデアを考えてもらう展示になる予定だということです。

日本としては、ドバイ万博の次の2025年に開かれる大阪 関西万博について、現地でPRに力を入れていくことにしています。

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