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トルコ軍はシリア北部に侵攻して敵対するクルド人勢力に対する軍事作戦を続けていて、作戦から4日目となった12日、国境の町ラス・アルアインの制圧を進めるなど攻勢を強めています。

現地の情報を集めているシリア人権監視団などによりますと、シリア側ではこれまでに市民28人が死亡し、家を追われた避難民は8万人以上にのぼっているほか、トルコ側でもクルド人勢力側の砲撃で市民17人が死亡するなど双方で民間人の被害が拡大しています。

こうした中、シリア北東部のカミシュリでは11日に複数の市民が死傷する車を使った爆弾テロがあり、ISが犯行声明を出しました。

またクルド人勢力主体の部隊は同じく北東部にあるISの戦闘員の収容施設の近くでも車を使った爆発があったほか、別の収容施設ではトルコ軍の砲撃が近くに着弾しISの戦闘員5人が脱走したと発表しました。

クルド人勢力は、アメリカの支援を受けて、ISの掃討作戦の中核を担い、1万人を超すISの戦闘員を拘束していますが、トルコ軍との戦闘に追われる中、ISが活動を活発化し、勢力を盛り返すことが懸念されます。

トルコがシリア北東部のクルド人勢力に対して越境攻撃を続けていることを受け、アラブ諸国で作るアラブ連盟は12日、エジプトの首都カイロで緊急の外相会合を開きました。

このなかでアラブ連盟のアブルゲイト事務局長は「トルコの軍事作戦は武力による侵略以外のなにものでもなく、世界はこれを容認してはいけない」と述べ、強く非難しました。

アラブ連盟は会合のあと声明を発表し、「トルコによる攻撃で、過激派組織IS=イスラミックステートなどが再びこの地域で活動を始めることがあれば、トルコが責任を負うべきだ。われわれは国連安全保障理事会に対し、トルコの攻撃を直ちに停止させシリアから撤退させるための必要な措置をとるよう求める」として、ISの復活に強い懸念を示し、国際社会が協力してトルコの軍事作戦を止めるよう求めました。

トルコ軍は、シリア北部に侵攻して敵対するクルド人勢力に対する軍事作戦を続けていて、5日目となる13日も国境周辺の町や村の制圧を進めています。

クルド人勢力側も激しく抵抗する中、クルド人勢力主体の部隊「シリア民主軍」は12日、シリア北東部で記者会見しました。

この中では「ISの復活はもはや懸念ではなく、現実に勢力を盛り返し活発化している」と指摘したうえで、このままトルコ軍の攻撃が続けば、地域や住民を守ることに専念せざるを得なくなり、拘束している1万人を超すISの戦闘員の管理は、最優先ではなくなると強調しました。

そして、空爆を避けるための周辺空域の閉鎖など、国際社会に対し、トルコ軍の攻撃を阻止するよう対応を求めました。

一方、戦闘の激化にともない、避難民は8万人以上に上っているほか、シリア側とトルコ側の双方の市民、少なくとも45人が死亡するなど人道的な危機が深まっています。

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