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インド政府はことし8月、カシミール地方で実効支配するジャム・カシミール州について、経済発展を進め、治安を安定させることを目的に、70年にわたって憲法で認められてきた自治権を撤廃しました。

さらにインド政府は、31日からこの州を2つに分割したうえで、それぞれを政府の直轄地にします。

これにより、政府が行政のトップを派遣したり、法律を直接、適用したりすることが可能になるなど、政府の統治がさらに強化されます。

現地では8月以降、多くの治安部隊が派遣され厳戒態勢が続いていますが、29日、過激派による銃撃で5人が死亡するなど治安は不安定です。

また、電話の規制が解除され、交通量が増えるなど正常化の動きもみられますが、依然としてインターネットは遮断されています。

カシミール地方の領有権を争うパキスタンや、現地住民の多数派を占めるイスラム教徒は、今回の措置によって、反発を強めることが予想されます。

インド政府の直轄地になる地域で商店を営む男性は「厳戒態勢が続き、仕事ができず、学校も閉鎖され、みんなが問題を抱えています。自治権の撤廃以降、損失しかありません。統治の強化に誰も納得していません」と話し直轄地とされることに強く反発しました。

また、別の男性は「この3か月、状況は改善せずむしろ悪くなっています。直轄地になることで将来がどうなるのか予想もつきません。私たちの権利を取り戻し、自由になることを望んでいます」と話し、自治権の回復を訴えていました。

インドがカシミール地方の州を政府の直轄地にすることを受けて、パキスタンでは31日、国内各地で大規模な抗議集会やデモが予定されています。

このうち、パキスタンが実効支配するカシミール地方のムザファラバードでは、地元住民によるデモ行進が行われるほか、首都イスラマバードでも人権団体やNGOが大規模な抗議集会を開いて、インド政府に対しカシミール地方の州の自治権を速やかに回復するよう訴えることにしています。

カシミール地方をめぐっては、今月19日にインド軍とパキスタン軍が停戦ラインをはさんで攻撃し、双方の兵士や住民が犠牲となっており、今回の措置を受けて、パキスタン側の反発がさらに強まり、軍事的な緊張が高まることが懸念されます。

インド政府はことし8月、カシミール地方で実効支配するジャム・カシミール州で、70年にわたり認められてきた自治権について憲法で認められた一時的な措置にすぎない」として撤廃しました。

さらにインド政府は統治を強化するため、31日からこの州を2つに分割し、それぞれを政府の直轄地にしました。

これについて、モディ首相は31日、西部グジャラート州で演説し自治権は分断とテロしかもたらさなかった。国内のほかの地域との間にあった壁はなくなった」と述べ、意義を強調しました。

今回の措置によってインド政府は行政のトップを派遣したり、法律を直接、適用したりすることが可能になります。

インド政府は「経済発展を進め、治安を安定させるためだ」としていますが、現地住民の多数派を占めるイスラム教徒や、領有権を争うパキスタンからの反発が強まることは避けられない見通しです。

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