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イスラエル軍が12日、パレスチナ暫定自治区ガザ地区で敵対するイランとつながりの深い武装組織「イスラム聖戦」の幹部を殺害したことをきっかけに、イスラム聖戦は報復としてロケット弾360発以上をイスラエルに向けて発射し、市民39人がけがをしました。

これに対し、イスラエル軍が、イスラム聖戦の戦闘員をねらった空爆を繰り返し、パレスチナ側では巻き添えになった市民17人を含む34人が死亡しました。

衝突の激化を食い止めようと隣国のエジプトなどが調停に乗り出した結果、イスラム聖戦の報道官は、14日地元テレビにイスラエルがわれわれに対する暗殺作戦を今後は行わないなどと約束したので、戦闘停止で合意した」と述べました。

イスラエル政府は、停戦に関する反応を示していませんが、学校の再開など、市民生活を通常の状態に戻すと発表しています。

ガザ地区周辺では、イスラエル軍による空爆がやみ、イスラム聖戦側からのロケット弾もほとんど発射されなくなり、事態が収束に向かうのか注目されます。

トルコ政府は、今月、これまで拘束してきた各国出身のISの戦闘員の国外追放を始めましたが、一部の報道によりますと、追放されたアメリカ国籍の男がギリシャで入国を拒否される事態も起きていて、今後も混乱が広がることが懸念されています。

こうした中アメリカは14日、ワシントンで、IS対策を話し合う会議を開き、ヨーロッパや中東などおよそ30か国の外相らが出席しました。

この中でポンペイ国務長官は各国に対して、ISの戦闘員を出身国が引き取るよう改めて求めました。

これに対して各国は、ISの戦闘員への対応が重要だという認識では一致したものの、身柄の引き取りをめぐっては異論も出たということです。

会議のあと会見した国務省のセールズ テロ対策官は「戦闘員の問題はすべての国に責任があるが、中東の国々が受け入れるのは現実的ではない」と述べ、ヨーロッパ各国などに、引き続き、受け入れを求めていく方針を強調しました。

一方、トルコが追放したアメリカ国籍の男について、セールズ氏は詳細は明かせないとしながらも「トルコやギリシャ政府と連携し動向を注視している」と述べました。

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