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ミャンマー西部では、少数派のイスラム教徒ロヒンギャ武装勢力と政府の治安部隊との衝突をきっかけに、70万人を超えるロヒンギャの人たちが隣国バングラデシュへの避難を余儀なくされています。

この問題で、西アフリカのガンビアは今月11日、イスラム教の国と地域でつくるイスラム協力機構を代表して、ミャンマーの治安部隊が大量虐殺に相当する行為を行った疑いがあるなどとして、国際司法裁判所に提訴していました。

これに対して、ミャンマー政府は20日夜、事実上の国のトップであるアウン・サン・スー・チー国家顧問の率いる弁護団が、法廷のあるオランダのハーグに派遣されると発表しました。

国際司法裁判所は、来月10日から12日にかけて両国からヒアリングを行うことにしています。

ミャンマー政府はこれまで、国際社会からの批判に反発し続けていますが、スー・チー氏率いる弁護団がどのような主張を展開するのか注目されます。

ロヒンギャ迫害の問題では、人道に対する罪などを裁く国際刑事裁判所も正式な捜査の開始を決めましたが、ミャンマー政府は裁判所設立を定めた条約に加盟していないことを理由に、その権限は及ばないという考えを示しています。

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タイの野党、新未来党は、ことし3月に行われた民政復帰に向けた選挙で軍政からの脱却などを掲げて若者を中心に支持を集め、第3党に躍進しました。

しかし選挙後、タイの選挙管理委員会は、党首のタナトーン氏(40)が、候補者には禁じられているメディア会社の株式を所有していたなどと裁判所に申し立てていました。

タナトーン氏は立候補の時点では、すでに母親に株式を譲渡していたと説明していましたが、タイの憲法裁判所は、株式を譲渡したことは届けられていなかったなどとして、タナトーン氏の議員資格を剥奪する判決を言い渡しました。

タイの議会下院の勢力は、5年前のクーデターを率いたプラユット首相が所属する党を中心とする与党側が、新未来党などの野党側をわずかに上っています。

判決後タナトーン氏は「党への影響はない」と述べ、今後も党首にとどまり党勢の拡大に向け活動に意欲を示しました。

タナトーン氏は、選挙期間中からソーシャルメディアを使って若者を中心に支持を集めていて、判決を受け、「この国に正義はない」などといった意見が投稿されるなど反発が広がっています。

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#タイ

国民の9割以上が仏教徒のタイを訪れているフランシスコ法王は、21日午前、バンコクにある政府庁舎でプラユット首相の歓迎を受けました。

プラユット首相との会談のあとフランシスコ法王は、タイに駐在する各国の大使らを前にスピーチを行いました。

この中で、タイの隣国ミャンマーで抑圧されている少数派のイスラム教徒、ロヒンギャの人たちが周辺国に避難していることを念頭に「移民や難民の危機は無視できない。国際社会が責任と展望を持って、大量避難を招いてきた問題の解決にあたることを期待したい」と呼びかけました。

このあとフランシスコ法王は、バンコク中心部にある寺院でタイ仏教の最高指導者と会談し、カトリック教会と仏教との対話を深めていくことや、貧困や環境問題に協力してあたることに意欲を示しました。

また、市内の中心部にあるカトリック教会が設立した病院も訪れ、病院のスタッフや患者らの歓迎を受ける中、敷地内を専用車でゆっくり回って交流を深めていました。

フランシスコ法王は、23日タイを出発し日本に到着する予定で、東京のほか被爆地の長崎や広島を訪れます。

今回の訪問にあわせて、フランシスコ法王が訪れたタイの首都バンコクにある病院には、建物の正面にフランシスコ法王の巨大な写真が飾られました。

病院の周辺には、中に入れなかった市民が集まり記念撮影をしたり、ボランティアからバチカンの国旗をあしらった旗を受け取ったりして到着を待っていました。

そして集まった人たちは、敷地内を回るフランシスコ法王を乗せた車が近づくと歓声をあげて旗を振ったり、フェンス越しにスマートフォンで写真やビデオを撮ったりしていました。

バンコクに住んでいるイタリア人の女性は「フランシスコ法王は、カトリック教会を引っ張っている偉大な法王です」と興奮して話していました。

また、フランシスコ法王の様子をスマートフォンで撮影できたという60代の女性は「人生で初めてフランシスコ法王を見ました。すばらしい法王なので見ることができてとても幸せです」と話していました。

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