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イギリス王室は14日、声明を発表し、天皇皇后両陛下がエリザベス女王からの招待を受けてことしの春、国賓として、イギリスを訪問される予定だと明らかにしました。

両陛下はロンドン郊外のウィンザー城に滞在され、詳しい日程は後日、発表するということです。

日本の皇室とイギリスは関係が深く、天皇陛下も皇后さまもオックスフォード大学で学ばれた経験があり、天皇陛下はその後もイギリスを訪問して、エリザベス女王など王室のメンバーと親交を深められてきました。

また去年10月に行われた天皇陛下の即位にともなう儀式にはチャールズ皇太子エリザベス女王の代理として参列しています。

王室によりますと日本からはこれまでに2度、国賓として天皇皇后を迎えていて、1971年には昭和天皇香淳皇后が訪問し、1998年には上皇ご夫妻が訪問されたということです。

イギリスからは1975年5月にエリザベス女王と夫のフィリップ殿下が日本を国賓として訪問したということです。

天皇のイギリス訪問は平成24年5月にエリザベス女王の即位60年を祝う行事に出席するため、上皇さまが上皇后さまとともに訪問されて以来、8年ぶりとなります。

また天皇の外国の公式訪問は、平成29年に上皇さまが上皇后さまとともにベトナムを訪問されて以来、3年ぶりとなります。

天皇皇后両陛下は皇太子夫妻だった時代も含め、これまでたびたび外国を訪れ国際親善に努められてきました。

天皇陛下が初めて外国を公式訪問されたのは昭和57年、22歳の時のブラジル訪問でした。

両陛下そろっての初めての外国公式訪問は結婚の翌年の平成6年で、サウジアラビアオマーンカタールバーレーンの中東4か国を回って国際親善に努められました。

天皇陛下がこれまでに公式訪問した国は40か国近くにのぼり、このうち12か国は皇后さまとともに訪問されています。

今回お二人での訪問が実現すれば、天皇陛下はおととし9月のフランス訪問以来、皇后さまは平成27年のトンガ訪問以来の外国訪問となります。

今回、両陛下での訪問が実現すれば、療養中の皇后さまにとって、平成27年に国王の戴冠式(たいかんしき)に参列するため天皇陛下とともにトンガを訪問されて以来、5年ぶりの外国訪問となります。

また皇后さまが国際親善を目的とした外国公式訪問に臨むのは、平成14年にニュージーランドとオーストラリアを訪問されて以来、18年ぶりとなります。

皇室とイギリス王室は古くから親密な関係にあります。上皇さまは昭和28年、ロンドンで行われたエリザベス女王戴冠式昭和天皇の名代として出席して以来、イギリス王室との交流を続け、平成24年には上皇后さまとともにエリザベス女王の即位60年を祝う行事に出席されました。

天皇陛下は大学院在学中の昭和58年から2年間、イギリスのオックスフォード大学に留学し、水上交通の歴史について研究するとともに学生寮で生活されました。

その後も3回にわたってイギリスを公式訪問し、エリザベス女王と夕食をともにするなどして交流を深められてきました。

今回の訪問が実現すれば、平成13年に日本文化を紹介する催しなどに出席するため訪問されて以来、19年ぶりのイギリス公式訪問となります。

また皇后さまも、外務省に入ったあと、昭和63年から2年近くオックスフォード大学に留学していて、お二人ともイギリスと深い関係を持たれています。

最近も皇室とイギリス王室の交流は続いていて、去年10月にエリザベス女王の長女のアン王女が来日した際には、両陛下は王女夫妻を住まいに招いて親しく懇談されました。

また天皇陛下の即位に伴う去年10月22日の「即位礼正殿(そくいれいせいでん)の儀」と「饗宴の儀」にはチャールズ皇太子が出席しました。

官房長官天皇皇后両陛下の即位後、初めての外国訪問として、イギリスからの招請を受けて、ことしの4月から6月にイギリスを訪問される方向で調整していることを明らかにしました。

この中で菅官房長官は「わが国とイギリスは長きにわたり、国および国民レベルで友好関係を進展させてきている。またわが国の皇室とイギリス王室との交流は両国の友好関係に重要な役割を果たしてきている」と述べました。

そのうえで菅官房長官は「イギリスから天皇皇后両陛下に対して、ご訪問の招請があった。これを踏まえ、できれば本年、第2四半期を目途に両陛下にイギリスをご訪問いただく方向で、今後の所要の調整を行っていく」と述べ、両陛下のイギリス訪問を調整していることを明らかにしました。

政府によりますと、両陛下のイギリス訪問が実現すれば、去年5月に即位されたあと初めての外国訪問になります。

宮内庁は「天皇陛下のご即位後、初めてとなる天皇皇后両陛下の外国訪問がつつがなく行えるよう、今後、政府、外務省と連携して調整を進めていきたい」としています。

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