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イランでは1979年のイスラム革命によって親米のパーレビ王制が倒れ、宗教指導者を頂点とするイスラム体制が樹立され、11日は革命から41年となるのに合わせた記念の式典が各地で開かれました。

このうち首都テヘランの中心部には、最高指導者のハメネイや、先月、隣国のイラクアメリカ軍に殺害された革命防衛隊のソレイマニ司令官の写真を掲げた人たちが集まりました。

そして、アメリカの国旗を燃やしたり、「アメリカに死を」などとシュプレヒコールをあげたりして、アメリカへの敵意をあらわにしていました。

参加した50代の男性は、「アメリカへの憎しみは、この40年続いていますがソレイマニ司令官の殺害でピークに達しています」と話していました。

また、20代の女子学生は、「アメリカとの関係改善はありえません。トランプ政権と交渉する価値はありません」と話していました。

アメリカとイランの間では全面的な軍事衝突はひとまず回避されましたが、司令官が殺害されて以降、イランが支援する勢力が活動するイラクでは、アメリカ大使館などをねらった攻撃が相次いでいて、中東では緊張が高まった状態が続いています。

イランのロウハニ大統領は11日、現在の政治体制が樹立されたイスラム革命から41年となるのに合わせ、国民向けの演説を行いアメリカはここ数年、イラン国民にひどい圧力をかけている。イランを壊し、降伏させようとしている」と述べ、経済制裁の強化や先月のソレイマニ司令官殺害などで圧力を強めるトランプ政権を非難しました。

そのうえで、「政府、国民、軍、国をあげてイランの国旗と最高指導者のもとで抵抗を続ける」と述べて、アメリカと対決する姿勢を強調しました。

しかし会場からは、保守強硬派の国民らが「妥協した者に死を」とか「恥知らず」といった罵声を浴びせかけ、アメリカの離脱で機能不全に陥っている核合意を結ぶなど、欧米との対話路線を掲げてきたロウハニ大統領を厳しく非難する一幕もみられました。

イランではアメリカが制裁を強化する中で経済が厳しさを増し、国内では政府を非難するデモも頻発していて、ロウハニ大統領にとって厳しい政権運営が続いています。

パレスチナ問題をめぐっては先月、イスラエルの後ろ盾となっているアメリカのトランプ政権がイスラエル寄りの姿勢を鮮明にした中東和平案を発表したのに対し、パレスチナ側やアラブ連盟、EU=ヨーロッパ連合が反対し、国連も否定的な姿勢を示しています。

こうした中ニューヨークの国連安保理では11日、この問題を話し合う会合が開かれ、パレスチナ暫定自治政府アッバス議長が出席しました。

和平案についてアッバス議長は、イスラエルの占領を固定化し、軍事的な併合を促すものだ。過去の国際的な決議とパレスチナ人の権利を無視している」と述べ、改めて拒否する姿勢を示しました。

これに対しアメリカのクラフト国連大使は、「総額500億ドルに上る経済援助を提案している。これは対話の始まりであり終わりではない」と述べ、パレスチナ側に対話に応じるよう求めました。

一方、会合に先立ちチュニジアインドネシアは、「アメリカの案は国際社会の共通認識とかけ離れている」とする決議案の採決を目指しましたが、必要な支持が得られないとして見送りました。

今回の会合では、アメリカ、イスラエルパレスチナとの間の不信感だけでなく、和平案に対する各国の立場の違いも浮き彫りになったことで、中東和平の行方は見通せない状況が続いています。

パレスチナ暫定自治区の主要都市ラマラでは11日、アメリカのトランプ政権が発表した中東和平案を断固拒否するとして、大規模な抗議集会が開かれました。

集会にはおよそ1万人が参加し、「トランプ政権の和平案はパレスチナの正当な権利への冒とくだ」などと書かれた横断幕を掲げてデモ行進しました。

参加したパレスチナ暫定自治政府のシュタイエ首相は、「パレスチナはこの不当な和平案を失敗に追い込む」と演説し、怒りの声をあげていました。

集会の後、デモ隊の一部はイスラエル軍が展開する検問所近くに移動して投石を繰り返し、これに対しイスラエル軍催涙弾やゴム弾を発射して抑え込みを図っていました。

シリア内戦の情報を集めている「シリア人権監視団」は11日、反政府勢力最後の拠点、イドリブ県で攻勢を強めるアサド政権が、首都ダマスカスと、商業都市アレッポをつなぐ幹線道路を制圧したと発表しました。

この道路は、制圧した地域の復興のため、アサド政権が奪還を目指していたと指摘されています。

イドリブ県では、シリアの正規軍にあたるアサド政権の軍と、反政府勢力を支援し、シリア国内に駐留するトルコの軍との間で、複数回、衝突が起きていて、10日にはアサド政権の砲撃でトルコ軍の兵士5人が死亡し、11日には、アサド政権のヘリコプターが撃ち落とされました。

アサド政権はこれまで、この幹線道路に沿って制圧地域を広げてきたため、今回の道路の奪還が一つの節目になるのではないかという観測も出ていました。

シリアとトルコの正規軍どうしの本格的な衝突も懸念される中、今回の制圧をきっかけにアサド政権の進軍が止まり、緊張が緩和されるか注目されます。

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