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11月のアメリカ大統領選挙に向けた民主党の候補者選びは11日、2戦目となるニューハンプシャー州予備選挙が行われ、AP通信によりますと、集計率100%でサンダース上院議員が25.7%、ブティジェッジ前サウスベンド市長が24.4%、クロブシャー上院議員が19.8%となり、サンダース氏が勝利しました。

民主党左派の代表格サンダース氏が若者を中心とする支持の根強さを示すとともに、中道派のブティジェッジ氏が初戦のアイオワ州に続き勢いを見せています。

一方、有力候補の左派のウォーレン上院議員は9.2%で4位、中道派のバイデン前副大統領は8.4%で5位と伸び悩み、序盤でつまずく結果となりました。

民主党の候補者選びでは、過去50年近く初戦のアイオワと2戦目のニューハンプシャーで2位以内に入ることが出来なかった候補が指名を獲得したことはありません。

戦いの舞台は早くも今月22日の西部ネバダ州の党員集会、その1週間後の29日の南部サウスカロライナ州予備選挙に移っていて、勢いに乗るサンダース氏、ブティジェッジ氏の2人が混戦を抜け出すのか、それとも他の候補が巻き返すのか、トランプ大統領に対抗する候補者を選ぶ戦いは今後、激しさを増しそうです。

ニューハンプシャー州予備選挙の結果を受け、実業家のアンドリュー・ヤン氏、マイケル・ベネット上院議員、デバル・パトリック前マサチューセッツ州知事の合わせて3人が相次いで選挙戦からの撤退を表明しました。

全米での支持率でヤン氏は5%未満、ベネット氏とパトリック氏は1%未満と低迷しており、初戦のアイオワ州の党員集会に続いて、ニューハンプシャー州予備選挙でも党の指名を得るために必要となる代議員を獲得することができませんでした。

政権奪還を目指す民主党からは一時期、20人以上が指名争いに名乗りを上げる異例の混戦となっていましたが、これで立候補しているのは8人となりました。

来月3日には全米の14の州で一斉に予備選挙が行われるスーパーチューズデーを控えており、さらに候補者の絞り込みが進むとみられます。

しかも、前回2016年のNH州予備選では、事実上のヒラリー・クリントン氏との一騎打ちだったという構図の違いはあるが、サンダース氏の得票率は60.4%で、38.0%のヒラリー氏に22ポイントもの大差で圧勝を果たしている。それと比べると今回の得票率25.7%は冷や汗ものとしか言い様がない。

一方のブティジエッジ氏も、首位に僅差の2位とはいえ、喜んではいられない。3位で同じ中道派と目されているクロブシャー氏が19.8%の得票を得て、4.6ポイント差に迫られたからだ。ブティジエッジ氏はNH州で党内中道派の候補者として抜きん出たかったはずだが、そうはならなかった。中道派の中にはブティジエッジ氏には乗れない人たちが相当数いて、彼らはクロブシャー氏を支持したと考えられる。

また、投票前の支持率調査では、11%前後で並んでいたクロブシャー、ウォーレン、バイデンの3氏の結果分析も興味深い。勢いを失いつつあるウォーレン氏(9.2%)から離れた票はリベラルのサンダース氏ではなく同じ女性候補のクロブシャー氏に向かったと考えられる。さらに明らかなルーザーとなってしまったバイデン氏(8.4%)を見限った票もブティジエッジ氏には行かずクロブシャー氏へと流れたと考えられる。

民主党の候補者選びの初戦として今月3日に行われたアイオワ州の党員集会は、当日から集計トラブルが相次ぎ、集計結果の取りまとめが大幅に遅れ、6日に集計率100%の結果を発表したものの、一部の候補者の陣営から再点検を求められたため、1週間以上たった今も最終的な結果を確定することができていません。

これを受けてアイオワ州民主党のトロイ・プライス委員長は12日、声明を発表し「今の立場に残って結果を最後まで見届けたい気持ちはあるが、州の民主党が前を向くためには自分が残るのはふさわしくない」と述べ、一連の混乱の責任をとって辞任することを明らかにしました。

アメリカのメディアは「候補者選びの初戦で、このような事態が起きたことで、民主党全体への信頼も損なわれた。党員集会の手法も含め見直すべきだ」と伝えるなど、厳しい批判の声が上がっています。

アイオワ州民主党は再発防止に向けて調査を進め、原因を究明することにしています。

#米大統領