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アメリカの携帯電話会社大手、TモバイルUSと日本のソフトバンクグループ傘下のスプリントは1日、両社の合併手続きが完了したと発表しました。合併によってできる新会社はソフトバンクの子会社ではなくなることからスプリントが抱えていた多額の負債はグループから外れることになります。

発表によりますと新会社は「Tモバイル」のブランド名で事業を行い、経営権はTモバイルUSの親会社のドイツテレコムが持ちます。

新会社はベライゾン、AT&Tに次いで全米3位の携帯電話会社となり、今後、5Gと呼ばれる高速通信などに積極的に投資し、サービスを拡充するとしています。

おととし発表された両社の合併構想は、業界の競争を妨げるなどとして差し止めなどを求める動きがありましたが、ことし2月、ニューヨークの連邦地裁が訴えを退けていました。

ソフトバンクは、2013年にスプリントを買収しましたが、その後の業績の低迷などでスプリントの有利子負債が重荷となっていました。

新会社はグループの子会社ではなくなることから、ソフトバンクにとっては負担の軽減につながることになります。

ソフトバンクグループは、去年10月、経営が悪化したウィーワークに対して、総額95億ドル、日本円でおよそ1兆円の追加支援を行うことを決めていました。

このうち、およそ3200億円分は、既存の株主から株式を買い取ることにしていましたが、ソフトバンクグループは2日、買い取りをやめると発表しました。

支援策の発表後、大株主の1人であるウィーワークの創業者をめぐってアメリカで刑事事件の捜査が始まったことや、当局からの承認が期限までに得られなかったことなどが理由だとしています。

一方で、支援策のうち、日本円で5800億円余りの資金面の支援はすでに実施したり、今後、実施することから、ウィーワークの運営や事業計画には影響がないとしています。

ソフトバンクグループに対しては、投資先の業績が悪化することに市場から懸念の声が出ていて、アメリカや日本など37か国で展開するウィーワークについても、新型コロナウイルスの感染拡大によりシェアオフィスの利用者が減るとして事業への影響が不安視されています。

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