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中国の国家統計局が17日に発表した、ことし1月から先月までの第1四半期のGDPは、去年の同じ時期に比べてマイナス6.8%となりました。

これは四半期ごとのデータが公表されている1992年以降、伸び率が最も低かった前の3か月を、12.8ポイントも下回り初めてマイナスとなりました。

中国では新型コロナウイルスの感染拡大を抑え込むため、ことし1月下旬以降、湖北省武漢を事実上、封鎖したほか、全土で企業活動の停止や厳しい交通の制限などを実施しました。

このため、ことしの第1四半期には、自動車の販売台数が去年の同じ時期よりも40%余り減少しました。

また、マスクや医薬品などを除く生産活動が停滞したり、大規模なインフラ工事が停止されたりするなど、幅広い分野に影響がおよびました。

17日、同時に発表された先月の主要な経済指標では、消費の動向を示す小売業の売上高が、去年の同じ月と比べてマイナス15.8%と大きく落ち込みました。

さらに工業生産や固定資産への投資を示す指標も、去年を下回る水準にとどまっていて、新型コロナウイルスの感染拡大による中国経済が受けた深刻な打撃がデータで裏付けられました。

新型コロナウイルスの感染拡大で、日本の流通大手や衣料品チェーンは一時、店舗を休業させていましたが、すでに多くで営業を再開しています。

流通大手のイオンは、中国 武漢に3か所あるショッピングモールのうち、専門店部分の営業を1月下旬から休止していましたが、今月1日から営業を再開しました。

このほか、営業時間を短縮していた総合スーパーも今月から営業時間を元に戻していて、現在、中国のすべての店舗が通常どおり営業しているということで、客足や売り上げも戻りつつあるとしています。

また、衣料品チェーン「ユニクロ」は、2月には中国国内の店舗のおよそ半分にあたる395店舗が休業し、2月の店舗での売り上げが去年の同じ時期より8割減少しました。臨時休業の店舗数は、17日時点で武漢や天津の3店舗のみとなり、店舗での売り上げも先月下旬以降は3割ほどの減少と、徐々に回復しているということです。

無印良品」を展開する良品計画は、2月中旬には半数以上の151店舗が休業しましたが、今月6日からはすべての店舗が営業を再開しています。

新型コロナウイルスの影響を受けた世界最大の自動車市場の中国で、日本メーカーは生産を再開していますが、販売は大きく減少しています。

各メーカーでは、当初は春節旧正月の連休が明ける2月上旬から現地の工場の操業を再開する予定でしたが、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、延期を余儀なくされました。

2月中旬以降、徐々に生産が再開されましたが、感染拡大が最も深刻だった武漢にあるホンダの工場では先月中旬まで、およそ1か月半にわたり生産がストップしました。

各社とも、現在は物流や部品の調達がもとに戻り始めていて、4つの都市に工場があるトヨタ自動車は、先月30日に通常の生産体制になったほか、日産も4つの都市にある工場で、ほぼ通常の生産に戻っています。

また、ホンダも広州にある工場は先月末に通常稼働となり、武漢の工場についても、今月中に通常の生産量に戻したいとしています。

一方で、販売は大幅に落ち込でいます。トヨタや日産、ホンダの2月の販売台数は、去年の同じ月に比べて70%から85%の減少となりました。先月はホンダが50%減少したほか、日産が44%、トヨタが15%の減少となっています。

中国では経済活動は徐々に再開していますが、自動車の販売がいつ元の水準に戻るかは見通せない状況です。

武漢市の対策本部が17日発表したところによりますと、情報の正確性を確保するため、市内の医療機関や住民組織、それに火葬施設などの記録を調べ直した結果、新型コロナウイルスに感染して死亡した人の数は、これまで発表していた2579人から1290人増えて、3869人だったということです。

また感染者の数も、これまでの5万8人から325人増えて、5万333人に訂正するとしています。

これに続いて、中国の保健当局も、全土の感染者は8万2692人、死亡した人は4632人と訂正しました。

武漢市当局は訂正の理由について、感染拡大の初期に患者が急増して医療施設が不足し、病院で治療を受けられずに自宅で死亡した人がいたことや、病院の担当者が多忙だったことから統計に漏れがあったためなどとしています。

ただ医療崩壊が起きた武漢では、感染が確認されないまま亡くなった人もいたとみられ、こうした死者の数は今回の訂正にも含まれていない可能性があります。

中国で感染拡大が最も深刻だった武漢では今月3日以降、新たな感染者が確認されず、8日には1月から行われていた都市の封鎖を2か月半ぶりに解除しましたが、実際の感染者や死者の数は、発表より多いのではないかという指摘が出ていました。

湖北省武漢市の当局が、新型コロナウイルスに感染して死亡した人の数を大幅に訂正したことについて、中国外務省の趙立堅報道官は、17日の記者会見で武漢市がデータを公表したことは情報公開が透明であり、われわれが真実を追い求め、歴史や死者に対して責任を負っていることを体現している。医療従事者が患者への治療で忙しく、報告の漏れや誤りがあったが隠蔽はなく、隠蔽することも許されていない」と強調しました。

中国としては、情報公開が不十分だとするアメリカなどからの批判をかわすねらいがあるとみられます。

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